2021 Fiscal Year Research-status Report
透析看護CNが行う保存期CKD患者の自己管理エンパワメントを支援する看護の明確化
Project/Area Number |
19K10913
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
西岡 久美子 関東学院大学, 看護学部, 教授 (40345905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 夏実 東京情報大学, 看護学部, 教授 (90229310)
平野 道枝 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 講師 (70823508)
野村 佳代 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, その他, 教授 (90335589)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 自己管理エンパワメント / 保存期CKD / 透析認定看護師 / 慢性看護学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、保存期CKD看護への高い専門的能力を有する透析看護認定看護(Certified Nurse)が行う保存期特有の自己管理エンパワメントを支援する看護 の明確化である。 2021年度(3年目)も、COVID-19の継続により予定していた追加面接は実施に至らなかった。そのため、2020年度に分析した「意思決定支援」以外の構成概念についての記述内容を分析し、病期との看護を検討ながら、並行して、研究対象者の透析看護認定CNの語り(面接記録)から、患者の病期や状態の変化に合わせて行われた看護実践を明らかにした。 意思決定を支える支援は、「実行可能な目標の話し合い」「今後の目標共有」があり、療養生活を支える支援は、「症状と検査結果から身体の状態を調整できるような方法の相談」があった。また、情緒的に支える支援では、「分かりやすい言葉による説明」や「患者を信じた関わり」があり、情報の活用を支える支援では「腎機能やデータを踏まえた提案」が、家族の力を支える支援には「戸惑う家族への理解」、「本人と家族の関係を把握」や「独居の高齢者の支援」があり、専門職の支援を整える支援においては、「地域支援」という特徴があった。また、時期毎の看護としては、G3期の看護は、「疾患の進行」「成功体験をきいて落ち込む人がいる」「今後(腎代替療法)の生活の見通し」「継続可能な方法」「集団指導の場を紹介」の特徴があった。また、G4,5期の看護は、「CKD外来窓口の決定」「腎代替療法導入」「尿毒症症状への対応」「家族に迷惑をかけたくない思い」の特徴があることが明らかになった。 質的ソフトによる面接結果の信憑性の確保については、研究協力者を追加する目途をつけることで終了とし、2022年度にできるようにネットワークを確保した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の継続により面接対象者に引き続いたアプローチを取ることが困難であった。これについては、現在のデータを中心に分析を進めていくことで対応することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度もCOVID-19の収束の目途は立たないが、現在のインタビューデータで十分分析は可能であるため、2021年度までに蓄積したデータの分析を引き続き行いながら、エンパワメントを支援する看護ケアの可視化に努めていく。研究分担者の所属変更に伴う研究分担者の入れ替えと腎臓病看護に精通した看護実践経験を持つ研究者を追加しながら現実的な指標を提示できるように努めていく。
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Causes of Carryover |
2021年度は、COVID-19の収束が見込めず、面談調査を実施できなかった。学会発表もオンライン開催となっており、旅費を使用することがなかった。2021年度に検討していた研究補助者についても、感染状況を鑑み、2022年度に研究分担者を強化することに変更し協力者等を検討した。そのため、2022年度は、新たな研究分担者が行う分析ツール等の物品費に研究費を充てて研究分担者の研究環境を整えて研究者・研究分担者が分析作業・成果をまとめることに集中できるようにする。
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Research Products
(3 results)