2021 Fiscal Year Research-status Report
精神科看護師の共感疲労・共感満足への支援プログラムの作成と評価
Project/Area Number |
19K10937
|
Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
岸本 久美子 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 助教 (50624045)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香月 毅史 秀明大学, 看護学部, 教授 (30418892) [Withdrawn]
大野 美千代 秀明大学, 看護学部, 講師 (90533331)
石村 郁夫 東京成徳大学, 応用心理学部, 准教授 (60551679)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 共感満足 / コンパッション / 看護師 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度の目的は、(1)看護師の共感満足に焦点化した支援プログラムの作成と、(2)看護師を対象とした支援プログラムの介入予備調査を行うことであった。 (1)支援プログラムの内容は,コンパッション・フォーカストセラピーの書籍を参考に原案を作成し,2020年度の研究知見に基づいて,心理教育の内容を追加した。支援プログラムの目的は「自分にとって適度な共感疲労と共感満足のバランスを整えること。」とした。支援プログラムは週1回,全8回,1時間程度/回で設定し、オンデマンド動画を視聴する個人プログラムの形式とした。コンパッション・フォーカストセラピーは、自己へのコンパッションを高め、恥感情や自己批判の低減を得意とするセラピーである。2020年度の研究では、自己へのコンパッションは、看護師の共感疲労と共感満足への影響因子であることが示唆されていたため、本支援プログラムの作成は、今後のメンタルヘルス対策への一助となると考えられる。 (2)(1)で作成した看護師の共感疲労と共感満足への支援プログラムを看護師6名を対象に実施し、1.対象者の支援プログラムによる変化、2.日常生活と仕事への般化、3.ドロップアウト要因、で検討することを目的とした。結果、支援プログラムによって看護師の慈悲心ならびにセルフコンパッションが有意に高まり、共感満足は有意な改善傾向が示された。また,支援プログラムの日常生活ならびに仕事への般化については,対象者が取り組みやすいエクササイズを毎回設定すること,ドロップアウト率を下げるためには,対象者の特徴に合わせた実施期間の工夫,対象者の年代,プログラム実施経過中の反応を把握しながら関われる仕組みが必要であることが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度中に精神科看護師を対象とした介入調査を開始する予定であったが、Covid-19感染予防の観点から、研究協力が得られず、対象施設を検討している状況にある。
|
Strategy for Future Research Activity |
協力頂ける対象施設を探索するとともに、インターネットを利用した被験者の応募も検討し、2022年度内には精神科看護師への介入調査を進めていく。
|
Causes of Carryover |
2021年度内に精神科看護師40名程度を対象とした介入調査を予定しており、謝礼金として支出する予定であったが、Covid-19感染予防により研究参加者の確保が難航している。2022年度内には研究参加者を応募し、調査を進めていく予定である。また、2021年度の知見を英論文としてまとめるにあたり、英語校正を業者へ依頼する予定である。
|
Research Products
(7 results)