2021 Fiscal Year Research-status Report
乳がんサバイバーの患者力を高める口腔セルフケア教育プログラムの開発と検証
Project/Area Number |
19K10945
|
Research Institution | Kumamoto Health Science University |
Principal Investigator |
吉田 理恵 熊本保健科学大学, 保健科学部, 講師 (40807038)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 利恵 福岡看護大学, 看護学部, 教授 (20638530)
晴佐久 悟 福岡看護大学, 看護学部, 教授 (10330961)
大城 知子 福岡看護大学, 看護学部, 准教授 (50461538) [Withdrawn]
有永 麻里 福岡看護大学, 看護学部, 助手 (80846569)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 口腔ケア / 乳がん / がんサバイバー / GOHAI / 口腔内症状 / 口腔関連QOL |
Outline of Annual Research Achievements |
全国の乳がん患者会の協力を得て、乳がんの治療経験による口腔内症状の発症状況とセルフケアの実態を調査予定であったが、COVID-19の影響により患者会の運営が制限されており、個別に患者会に依頼しながら調査の範囲を縮小して実施している。現在、九州と福島県の乳がん患者会の協力を得て郵送法によるアンケート調査を227名に実施し、88名の回答を得ている。主な調査内容は、治療の種類と時期、口腔ケアに影響するリンパ浮腫・しびれ・痛みの有無、口腔内症状の発症の有無と継続期間、セルフケア(歯磨きに使用する用具・口腔内を見る習慣の有無等)、口腔関連QOL(GOHAI)である。現在の集計結果として、有効回答者の9割以上は手術以外に放射線療法や薬物療法を併用しており、約1~2割程度に口腔ケアに影響する手指の症状(リンパ浮腫、しびれ、痛み)を有していた。治療によって生じた主な口腔内症状の種類は先行研究と同様であったが、今回の調査では症状の継続性について回答を得ており、治療中~6か月未満の期間に症状が無いと回答したのは有症者全体の約半数程度であり、有症者の3割近くが3年以上経過した後にも何らかの症状が有ると回答している。現在、口腔関連QOLとの関連性について分析を進めているが、COVID-19に対する対応が変化している状況があり、さらに調査対象者を増やすことが可能か検討している。また、乳がん患者会を対象に口腔内のセルフケアに関する研修会を実施しており、2020年9月には福島の乳がん患者会においてWeb研修会を開催した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
全国の乳がん患者会を対象に一斉に調査を実施する予定であったが、COVID-19の影響によって患者会の開催が中断、延期、中止を繰り返しており、研究協力者である患者会主催者が対応に追われ、研究の協力が得られにくい状況が続いている。患者会はWeb上で開催が可能となってきているが、その運営も機器や会場の確保、対象者がWebに慣れていないなど課題が多く、インタビューや口腔ケアの介入に関しては、感染拡大の観点から依然として厳しい状況がある。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の計画よりも大きく下回っているが、現段階で得られた回答を分析することで治療後に生じる口腔内症状に適した口腔ケアの要点を明確にして、学会、論文雑誌で報告する予定である。また、口腔内の症状に応じたセルフケアについては、遠隔でも実施可能な内容と評価方法を新たに検討していく。
|
Causes of Carryover |
今年度予定していた郵送法による調査が実施できず、口腔ケアの介入で購入を予定していた物品も購入できておらず、次年度使用額が生じた。
|