2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Nursing Program to promote recovery of patients with activity intolerance due to acute heart failure
Project/Area Number |
19K10953
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
北村 愛子 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (90772252)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 急性心不全 / 活動耐性低下 / 看護プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
改訂プログラム実施の結果、活動耐性の生理学的指標からは、有害事象はなかった。せん妄は10例中1例発症がみられたが、不安は実施前後で有意差がなかった(p=0.671)。抑うつは、実施後に有意に改善し(p=0.034)、コンフォートはease(p=0.015)、transcendence(p=0.036)で有意に改善がみられた。reliefは有意差がなかった。患者の経験は【心地の良いケアで安らいだ】【呼吸がしんどくなくなり不安がなくなる】【動くことで自信をつけたい】と意欲がみられ、【ケアで安心し癒される】という内容であった。看護師は、主に活動耐性低下を診断し、基本的ニーズを満たすケアとバランス保持、対話し苦痛を和らげるケアを実施していた。看護師の認識は、自分の看護を考える機会になった、患者と共に進むことができた、看護が明確になり継続できたという内容で、患者に負担をかけない考え方に変化したという評価を得た。 初期、改訂プログラムともに、実施後の有害事象がないことから本プログラムで安全確認しながらリスク管理したことで成果が得られたと考える。不安と抑うつの変化については、活動促進と基本的ニーズの支援を行うことで患者の日常性を高めることができ、不快感が軽減し意欲が保持できたと考える。 コンフォートケアによる患者の自尊感情維持・意欲向上については、本プログラム実施後は、安心し癒されるといった肯定的な内容に変化していた。easeとtranscendenceが有意に改善していたことからも、家族や看護師との関わりで、コンフォートが得られたものと考える。本プログラムでは、患者の苦痛を緩和し、患者自身が動くことで自信をつけ、力が湧くといった効果を得た。看護師もケアをしながら内省することでケアリング能力が発揮でき看護実践が高まり、改訂版プログラムの有効性が確認されたものと考える。
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