2021 Fiscal Year Research-status Report
がん化学療法患者の社会生活を支えるコントロール感覚獲得支援モデルの開発とその評価
Project/Area Number |
19K10959
|
Research Institution | Gunma University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
川田 智美 群馬医療福祉大学, 看護学部, 准教授 (50609633)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 和子 新潟県立看護大学, 看護学部, 教授 (30586079)
佐藤 充子 群馬医療福祉大学, 看護学部, 講師 (40770136)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | コントロール感覚 / がん化学療法 / 患者 / 尺度開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、がん化学療法患者のコントロール感覚を測定する尺度を作成し、それを用い、がん化学療法患者が主体的に社会生活を送ることを支えるコントロール感覚獲得支援モデルを開発することである。そして、その支援の有効性を検証することである。 この研究目的を達成するため、2019年から研究計画の第1段階である、がん化学療法を受ける患者のコントロール感覚尺度(案)の作成に向けて、尺度の構成概念、類似概念、類似尺度に関する文献検討及び尺度の信頼性・妥当性を得るための方法について、国内外の文献を用いて検討し、研究計画書の充実を図ってきた。 2021年度は、上記研究計画書のさらなる内容・方法の精度を高めるために検討を行い、研究機関の研究計画書審査を受けた。 今後は、研究計画書の倫理審査を受け、研究許可が下りたのちに、尺度原案作成の第1段階にあたる、がん化学療法を受ける患者へのインタビューを実施し、質的データの収集に努める。そして、がん化学療法患者がコントロールを必要とする事象や要因とそれに対して抱く認知について明らかにしていく。また、その成果をもとに尺度の質問項目を作成することにより、高い現実適合性を備えた尺度の開発を目指す。 さらに、尺度が完成したのち、開発した尺度を用いて、がん化学療法を受ける患者のコントロール感覚の質を評価し、患者が獲得できていないコントロール感覚の特定や獲得の程度を把握し、がん化学療法患者が主体的に社会生活を送ることを支えるコントロール感覚獲得支援モデルの作成を検討する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
実際に研究を遂行していくにあたり、研究計画書を文献検討から大幅に見直していく必要性が生じた。特に、尺度の構成概念や信頼性と妥当性を得るための方法については、看護学分野以外の文献にも検討の範囲を広げ、研究内容と方法の充実を図るために時間を要した。 また、新型コロナウイルス感染状況により、研究対象施設との打ち合わせや調整が進められない状況もあり、当初の研究計画よりも大幅に予定が遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究倫理審査の承認を得たのち、新型コロナウイルスの感染対策を講じながら、研究対象施設との連携を図り、がん化学療法を受ける患者へのインタビューを進め、質的データの収集に努め、早期に尺度の作成に着手できるように努める。
|
Causes of Carryover |
2019年から2021年度にかけて、研究計画内容の充実を図るために時間を要したことと新型コロナウイルスの感染状況により、研究対象施設との打ち合わせが予定通りに進められず、当初使用する予定であった調査に伴う費用等を、該当年度内で使用できていない。2022年度は、倫理審査への申請を進め、研究対象施設での調査を実施していくことを計画している。そのため、研究対象施設との打ち合わせや調査に伴い、人件費や必要な物品の購入が予測されるため、研究費が必要と考え、次年度使用額として、研究費の計上をした。
|