2021 Fiscal Year Annual Research Report
幼児の咀嚼機能発達支援のための口呼吸改善トレーニングの有効性
Project/Area Number |
19K10972
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
平元 泉 秋田大学, 名誉教授, 名誉教授 (60272051)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大高 麻衣子 秋田大学, 医学系研究科, 准教授 (50465803)
齋藤 雅世 秋田大学, 医学系研究科, 助教 (20785274)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 咀嚼機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
幼児の口呼吸の改善に向けた呼吸トレーニングを実施し、咀嚼能力測定による客観的指標を用いて評価し、有効性を検討することを目的とした。調査対象は、研究協力を得た歯科医院の健康教室に参加した乳歯列期の子どもと保護者とした。調査方法は、保護者を対象とした質問紙調査(属性、口呼吸に関連する8項目など)および子どもを対象とした介入調査とした。口腔機能向上のトレーニングは、「パタカラミニ」1回3分、1日3回、または口腔筋機能トレーナーTK4「Infant Trainer」を1日1時間、および就寝中に装着することとした。1ヶ月間実施した後に、トレーニング器具を変更し評価した。評価項目は、鼻息鏡による鼻腔の呼気範囲の観察、グミゼリー咀嚼機能検査キットを用いた咀嚼機能評価とした。その結果、4歳から6歳の3名の子どもの参加が得られた。2ヶ月間継続できたのは2名であった。口呼吸に関連する質問紙調査の結果、「口をいつもあけている」に変化はなかったが、「食べ物をこぼす」は1名が改善していた。鼻息鏡による呼気範囲は、改善した子どもが1名であった。グミゼリー咀嚼によるグルコース溶出量は、1か月後には、4歳児は36mg/dlから22.5 mg/dlと減少したが、5歳児は43 mg/dlから46 mg/dl、6歳児は109.5 mg/dlから119 mg/dlと増加した。2ヶ月後には、4歳児は22.5mg/dlから37.5mg/dl、5歳児は46 mg/dlから54.5mg/dlと増加が認められた。 新型コロナウイルス感染の第5波以降、子どもの感染が増加し保育施設でクラスターが多発した。秋田県内の保育施設においても感染予防対策が強化されたため、保育園児に対する口腔機能向上のためのトレーニングや地域における啓発活動を実施することができなかった。
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