2020 Fiscal Year Research-status Report
プレコンセプションケアに基づく就労女性の栄養状態改善プログラムの開発
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19K10983
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
渡邊 香織 大阪府立大学, 看護学研究科, 教授 (30281273)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 晶子 大阪府立大学, 総合リハビリテーション学研究科, 准教授 (00582602)
竹中 重雄 大阪府立大学, 総合リハビリテーション学研究科, 教授 (10280067)
川村 千恵子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (20281272)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | プレコンセプションケア / 栄養分析 / 助産師 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】今年度は、助産師がプレコンセプションケア(PCC)の担い手として今後活動していくにあたり、日本の助産師のPCCに対する認識を明らかにすることを研究目的とした。 【対象と方法】研究デザインは質的記述的研究とした。研究対象は、日本で活動する助産師20名とし機縁法にてリクルートした。方法は、オンラインによる半構成的面接を行った。 面接内容は、基本的属性、PCCに関する知識・実践・認識・PCCの実行阻害要因・ケアニーズ・研修ニーズとし、面接ガイドを作成した。得られた音声データは許可を得て録音し、逐語録を作成して分析データとした。 【結果】 現時点では18名のデータ収集が終了している。助産師歴は1~38年、活動の場は、総合周産期母子医療センターから助産所、教育機関、地域に亘っていた。PCCを意識、理解をして助産師活動を行っているものは2名であり、大学院でPCCを学んでおり、具体的には、小児期から疾患をもつ患児(者)へのPCCなど部署を超えた活動を行っていた。大多数の助産師はPCCを聞いたことはあるが、系統的に理解していないと認識していた。活動としては、次子妊娠に向けての褥婦へのPCCや中学生などへの性教育であった。妊娠前の女性との接触する機会がなく、今後どのような活動が可能かイメージできていなかった。PCCに対しての関心は高く、先行する諸外国の活動を参考に助産師活動の可能性を知りたいなどの研修ニーズがあった。 さらに、今年度は社会的周知・女性への知識普及を実践する媒体として、プレコンセプションケアの推進を目指した情報サイト「preconception care」のホームページを開設した。20歳代女性複数名やフェムテックに取り組む企業などからの問い合わせなどがあり、情報は少しずつ拡散していると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19感染拡大により、研究活動が制限され、協力企業との調整が行えず血清を用いた生理学的評価が実施できなかった。また、助産師のプレコンセプションケアの認識に関する調査についても、医療現場が多忙な状況であり、予定していた協力者が急遽延期になるなど、データ収集に支障が生じた。このため、これまで得られたプレコンセプションケアや食生活の改善などの知見を基に、社会的周知の一環としてホームページを作成し、女性の知識普及に取り組んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
1)ホームページによる発信を行い女性の知識普及を目指す、また、サイト経由で新たに研究協力者を募集することで、感染対策を行いながらデータ収集を行う。2)プレコンセプションに対する助産師の認識調査をオンライン面接の導入により継続する。 成果は、学会や学術誌への発表を行う。3)2019年度の研究成果を基に、栄養改善プログラムの構築を検討する。 2021年度は感染状況が落ち着いた時点で、協力企業との調整を行いバイオマーカー測定システム(LC-MS/MS)によるビタミン 葉酸 鉄の欠乏態について生理学的評価と食事調査による栄養評価を実施する
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Causes of Carryover |
COVID-19感染拡大により、研究活動が制限され、協力企業との調整が行えず血清を用いた生理学的評価が実施できなかった。また、助産師のプレコンセプションケアの認識に関する調査についても、医療現場が多忙な状況であり、予定していた助産師の協力者が急遽延期になるなど、データ収集に支障が生じた。COVID-19感染が減少し、企業の協力が得られた場合は、予定通り血液による栄養分析を実施する。また、助産師を対象とした調査は、内諾が得られている対象者に対して、医療現場の状況に応じて調査を実施する。
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