2019 Fiscal Year Research-status Report
Coexistence of work and reproductive health among Nepalese and Vietnamese women in Japan
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19K10984
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
嶋澤 恭子 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (90381920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
幅崎 麻紀子 埼玉大学, 研究機構, 准教授 (00401430)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 在日外国人 / リプロダクティブヘルス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、近年著しい増加の見られる在日ベトナム人及びネパール人を中心とするアジア系女性外国人労働者のリプロダクティブヘルスに焦点を当て、母子の健康行動と受療行動の実践を、労働環境や生活環境との関連から明らかにする。そしてさらに、疾病予防、あるいはリプロダクティブヘルスの観点から、当事者のみならず、周囲への働きかけに向けた実践研究を行う。在日外国人女性労働者のリプロダクティブヘルスが侵害されている要因を、個人の嗜好性や選択に求めるのではなく、社会構造において正式な労働者として位置付けられていない女性たちのリプロダクティブヘルスに関する問題として、いわば国際的な労働保健の問題として捉えようとする新たな試みである。これは、学問的貢献のみならず、在日外国人女性の労働とリプロダクティブヘルスの両立、ひいては、在日外国人女性の疾病予防に繋がるものと考える。 2019年度はネパール・ベトナムにおける在外居住女性のリプロダクティブヘルスの把握および、日本国内における在留外国人女性を対象とした保健政策について把握し検証することであった。実際には、ネパールやベトナムにおける在外居住女性、および日本国内における外国人労働政策やその支援に関する文献検討を行った。また次年度に行う予定の彼女らの労働状況とリプロダクティブヘルスの実態調査の事前の情報収集として、主に日本国内において外国人労働者を支援している団体や、日本に労働者として短期移住しているネパール人、ベトナム人の具体的な経験や事例について聞き取りを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、ネパール、ベトナム、日本における保健セクターや当事者への聞き取りと関連する文献検討による現状把握であったが、ベトナムでの聞き取りが十分できていない状況から現状把握が途中段階のため、やや遅れているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
Covid-19の影響も考慮し、すでに外国人の移民政策を行っている韓国や豪州への調査は困難であると予想されるため、主に国内での研究を進めていくことになると考える。日本では、ネパール人/ベトナム人の聞き取り調査を行う予定で、そのための研究倫理審査と本調査を進めていく。
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Causes of Carryover |
海外出張での聞き取り調査ができなかったこと、計画がやや遅れていることにより調査にかかる旅費や物品購入を見送り残額が生じた。次年度は、計画を進めていき、研究に必要な物品も購入予定である。
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