2022 Fiscal Year Research-status Report
The relationship between sleep debt, social jetlag, and reproductive health
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19K10994
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
駒田 陽子 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 教授 (40451380)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 月経 / リプロダクティブヘルス / 睡眠 / 生体リズム / 概日リズム / ウェルビーイング / 社会的ジェットラグ / 妊娠 |
Outline of Annual Research Achievements |
妊娠によって、エストロゲン、プロゲステロン、メラトニン、コルチゾール、下垂体ホルモンのホルモンレベルが劇的に変化する。これらのホルモンの変化は、睡眠覚醒周期と睡眠構造に直接影響を与えるだけでなく、睡眠障害のリスクを高める生理的変化を引き起こす。妊娠に関連する解剖学的、生理学的、ホルモン学的要因は、妊娠の様々な段階で発生し、睡眠障害に影響を及ぼす可能性がある。そこで、産後を含む妊娠経過に伴う日本人女性の睡眠呼吸障害リスクの高さ、睡眠習慣などの睡眠問題を調査した。 妊婦683名(妊娠中期223名,妊娠後期453名),産後(産後1週)386名を対象に,Pittsburgh Sleep Quality Index(PSQI)およびBerlin Questionnaireを用いた質問票調査を実施した。 PSQI総得点は,妊娠中期で5.3[2.6]点,妊娠後期で6.1[2.8]点,産後1週で6.8[3.1]点であった。ベルリン質問票による睡眠呼吸障害の高リスク者の割合は、妊娠中期11.8%、妊娠後期21.3%、産後1週19.2%であり、妊娠後期で最も高リスク者の割合が高かった。 考察:妊娠中期から後期、産後1週と進むにつれて、睡眠の質が悪くなり、入眠に時間がかかり、睡眠効率が悪くなり、睡眠困難が頻繁に起こるようになった。しかし、日中機能障害には有意差はなく、むしろ妊娠中期に日中機能障害を訴える傾向が強かった。妊娠後期と産後1週でPSQI総得点がカットオフ値を超えており、睡眠の悪化が示唆された。妊娠中の身体的およびホルモン的変化は、いびきや睡眠呼吸障害を一時的に発症、既存の障害を悪化させる可能性がある。これらの障害は、母体および胎児の有害な転帰と関連することが指摘されており、睡眠障害の認識、管理および治療は、短期および長期の母体および胎児の健康転帰を改善するために重要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アジア睡眠学会・アジア時間生物学フォーラムで研究成果を発表するとともに、学術誌で公表した。追加項目の入力とより詳細な解析が必要であると考えており、次年度にとりまとめる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
追加項目の入力と追加解析を実施する。
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Causes of Carryover |
2023年度アジア睡眠学会・アジア時間生物学フォーラム出張旅費が必要となるため次年度に研究費を繰り越した。
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Research Products
(26 results)