2019 Fiscal Year Research-status Report
自閉症スペクトラム児の注視サポートプログラムを用いた療育の効果
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19K10997
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Research Institution | Sonoda Women's University |
Principal Investigator |
森 瞳子 園田学園女子大学, 人間健康学部, 助教 (70508803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 賢治 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任教授 (20362189)
古川 恵美 関西福祉大学, 看護学部, 教授 (20636732)
永井 利三郎 桃山学院教育大学, 教育学部, 教授 (50124748)
片山 泰一 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 教授 (80333459)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 注視サポートプログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、自閉症スペクトラム児(以下、ASD児)を対象に、本人の注視機能を客観的に評価できる注視点検出装置(Gazefinder:以下、※GF)を用いた既存の結果から、注視をサポートすることは社会性の発達に重要であると考えた。そこで本研究では、①「注視」機能をサポートするプログラムを導入した療育を実施し、療育前後で社会性の発達と注視率が向上するか明らかにすること、②療育終了し就学後、社会性の発達と注視率が向上するか明らかにすること、③定型発達児(以下、TD児)と社会性の発達と注視率の相違を明らかにすることを目的にした。 今年度は、本研究の目的を達成するために、「注視すること」をサポートするプログラム(注視サポートプログラム)を導入すること、に焦点を当てて計画を進めた。1つ目として、注視サポートプログラムに使用する画像の選択である。先行研究を参考にすることや、療育の現場やASD児の養育者から、「ASD児は、療育担当者への注視が療育開始時と療育終了時では変化している(よく注視するようになった)」という意見も参考に、療育の担当者や養育者など、ASD児にとって親しみを持てる画像も検討した。しかし、ASD児は感覚(視覚)の過敏性が報告されているため、画像選択については慎重な検討が必要である。2つ目は、今回の研究で使用するGFの器械(NP-100)についてである。この器械は、オリジナルの画像に加えて、研究者が独自の画像を取り込むことが可能であるためこの器械を購入した。3つ目は、研究施設との調整である。仮に養育者や施設担当者の画像を使う場合は、使用する画像の提供やその使用も含めて、協力施設との調整が困難であった。また、年明けからはコロナウイルス感染の影響により、さらに調整が困難となった。2020年度以降も協力施設の確保や、アンケートなどの別の方法でのデータ収集も検討したいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は、「注視サポートプログラム」の検討として、ASD児が注視することができる画像を検討することであったが、共同研究者や協力施設との調整が不十分であったため、画像の選択や、プログラムを進めるうえでの調整が進まなかった。また、年明けからのコロナウイルス感染症により、さらに施設との調整が困難となった。そのため、今年度の進捗状況は「やや遅れている」と報告した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在のコロナウイルス感染症により緊急事態宣言が継続している状況では、施設への訪問が困難な中、ASD児・TD児や養育者への直接の調査は難しい状況である。今後、ある程度の終息の見込みがついた時点で現地での調整が可能になると考えられる。そのため、それまでの期間は、感染症の収束後すぐに調査が始められるように、対象者との交渉などの準備を進めていくとともに、「対象児への注視プログラムに使用する画像の検討」を進めていく。「視線計測装置を使っての調査」の実施については、施設から協力的なご意見を頂いているが、コロナ感染症がアクテイブな状況の中では実施が難しい。コロナ感染症の収束を見きわめながら、感染症の発生が少ない地域での実施も視野に入れて、準備を進めたいと考えている。計測の実施が、どの地域においても難しい場合は、アンケートなどの別の方法でのデータ収集も検討したいと考えている。
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Causes of Carryover |
今年度は、「注視サポートプログラム」の検討として、ASD児が注視することができる画像を検討することであったが、コロナウイルス感染症の影響もあり、共同研究者や協力施設との調整が困難であった。そのため、予算計上していた旅費や人件費・謝金などの執行が難しかった。次年度は、調査協力施設を拡大し、そのための旅費や人件費・謝金を執行する計画としている。
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Research Products
(1 results)