2019 Fiscal Year Research-status Report
小児に関わる外来看護における倫理的課題に対する外来看護師への学習方略の開発
Project/Area Number |
19K11014
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
古屋 千晶 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (50621728)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 千鶴 順天堂大学, 保健看護学部, 客員教授 (30119375) [Withdrawn]
及川 郁子 東京家政大学短期大学部, 短期大学部, 教授 (90185174)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 小児看護 / 外来看護 / 倫理的課題 / 外来看護師 / 学習方略 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、小児に関わる外来看護において、外来看護の倫理的課題とその影響要因を明らかにすること、またその課題に対応するための学習内容を検討し、既存で作成した小児外来看護師の看護実践能力学習支援ガイドを基にそれを発展させた学習方略を構築することである。 2019年度は、外来看護師の倫理に関する知識や外来での実施状況および倫理的問題に対する認識を明らかにするために、質問調査をWebで実施した。研究対象者の選定は、関東圏内の小児科・小児外科を標榜する医療機関を各都県の医療情報提供システムを利用して検索し総合病院および診療所より、無作為に総合病院300施設、診療所750施設を対象施設とし、各1,500部、総数3,000部を看護師宛に依頼した。質問内容は、1)対象者の属性(13項目)2)倫理に関する知識(10項目)3)倫理に関する実施状況(8項目)4)倫理的場面に対する認識(17項目)であり、4件法で回答を得た。 その結果、質問調査の有効回答率は、4.8%であった。子どもの権利に関する法律や憲章・指針に関しては、殆どの項目で「よく・知っている」と回答していた。また、倫理に関する実施状況に関しては、全項目で「原則・時々している」と回答していた。次に、倫理教育と「知識」「感受性」「実践」の関連は、卒後の倫理教育の受講、特に「小児看護における倫理」教育の受講は、「知識」において、有意の差がみられた。また、小児看護の倫理に関する「知識」10項目中、知っていると回答した項目数の中央値は2項目で、「3項目以上知っている」と「3項目未満知っている」とでは、「感受性」および「実践」において、有意の差がみられた。 今後は、外来で小児に関わる看護師がより多くの倫理に関する知識と技術を習得し実践できる学びの場を考えること、また、倫理について学習する機会をいかに得られるかが課題である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画通り進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、小児看護に関わる外来看護師の倫理的課題およびその影響要因への対応に向けた学習方略を検討する。
|
Causes of Carryover |
2019年度3月に予定していた会議開催による旅費が、新型コロナウイルス感染拡大に伴う自粛のため、中止となり使用しなかった。
|