2022 Fiscal Year Research-status Report
小児に関わる外来看護における倫理的課題に対する外来看護師への学習方略の開発
Project/Area Number |
19K11014
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
古屋 千晶 順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (50621728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 千鶴 順天堂大学, 保健看護学部, 客員教授 (30119375) [Withdrawn]
及川 郁子 東京家政大学短期大学部, 短期大学部, 教授 (90185174)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 小児看護 / 外来看護師 / 倫理的課題 / 学習プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は小児に関わる外来看護の倫理的課題に対応するための学習内容を検討し、研究者らが作成した子どもに関わる外来看護師の看護実践能力学習支援ガイドを基に発展させた学習方略を構築することである。学習方略としては、4か月間学習会を受講する学習プログラム(以下プログラム)を作成した。令和4年度は、プログラムを実際に受講した外来看護師の倫理的課題に取り組むためのプログラムの効果を確認するためにプログラム終了3ヶ月後にグループインタビューを行った。内容はゴールを意識した取り組み・達成度、今後の課題であった。また、学習会の際のファシリテーターの役割についても検討した。 プログラムの概要は、e-ラーニング視聴後に、3回の学習会を開催する4か月間のプログラムである。学習会では、気になっている場面の背景や状況の分析を行い、倫理的課題に向けた取り組およびゴールと今後の課題を明確化した。参加者は課題や取り組み等の過程を記録用紙(以下ビジョンシート)に記載し学習会に臨んだ。 参加者はビジョンシートに倫理的課題として、子どもへ十分説明していない、抑制している、処置時の母子分離等が挙がった。取り組みの内容は子どもの頑張りを褒める声け、プレパレーション、子どもと親の意向を確認し親が同席できるようにする等であった。ゴールは、“子どもの頑張りを認める声かけ”“子どもと親が不安なく安全に処置を受けることができる”等であった。 グループインタビューの結果、全参加者がプログラム終了後も倫理的課題に取り組んでいたことから、プログラムを通して倫理的な課題に気づき、ゴールを目指して取り組んだことにより、倫理的視点での行動の方向性を導くことに繋がるプログラムとなったことが考えられた。 また、ファシリテータは学習会の内容に合わせて役割を変化させていたことから、ファシリテータが活用および示唆できるものを今後は検討していきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
学習プログラム参加者の人数が当初計画していた対象者の最少数に達したが、今後、データの分析や学習プログラム修正、学習プログラムの活用方法など具体的に検討が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、子どもにかかわる外来看護師が倫理的課題に対応するための学習プログラムに取り組んだプロセスや学習プログラムの効果および学習会でのファシリテータの役割等の更なるデータの分析を行う。その結果を基盤として学習プログラムの構築、学習プログラムの活用方法を検討していく。
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Causes of Carryover |
コロナの影響もあり学会がハイブリッド開催であったため、予定してた旅費を使用できなかった。今年度学会発表は対面開催を予定されているため、旅費に使用する。学会ではワークショップの開催を予定しているため、旅費や諸経費等で使用する計画である。 また、学習プログラムを周知するための方法を検討しているため、その経費として使用する計画である。
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Research Products
(2 results)