2021 Fiscal Year Annual Research Report
Structuring of experience of the parents who bring up severe motor and Intellectual disabilities make a shared decision-making.
Project/Area Number |
19K11023
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Research Institution | Konan Women's University |
Principal Investigator |
田中 雅美 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 助教 (60835776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 靖彦 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (30328679)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 代理意思決定 / 医療的ケア児 / 現象学的アプローチ / 親 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、こどものための「代理意思決定」後に親たちがどのような思いを抱きながら医療的ケアが必要なこどもたちと共に生活しているのかを知ることにある。初年度は、研究介入としてフィールドへの訪問の機会を多く持つことができたため、研究計画通り、インタビュー調査の内容を分析し、親たちの困難感の概要を抽出することができた。同時に、フィールドへの参入は、親たちから現状改善のための方法を一緒に考えてほしい、と提案をいただく機会となり、親の会の立ち上げを手伝うことができた。 結果として、親の会の主活動であるSNSに参加でき、そこで交わされる親たちの悩みや、何気ない会話を共にすることによって、研究目的である親たちの思いに接近するための示唆を多く得ることができた。と同時に、研究者との関係性が親たちの語りさえも変容させることがわかり、インタラクションによる語りのあり様を分析の中に提示していく必要性も見えてきた。 ただし、昨年度は対面でのインタビュー調査は一度も行えなかった。代替策としてコロナ下において医療的ケア児の育児にどのような困難が生じているのかを、親の会でアンケート調査を行い、研究目的に沿った分析を行った。 最終年度は研究目的達成のため、アンケート結果に基づきながらインタビューを再開していく予定である。コロナから受ける影響は医療的ケア児には甚大であるため、ご自宅に訪問することはできないうえに、現象学的アプローチの特性上、オンラインでのインタビューは実施してこなかったが、今年度はオンラインでのインタビューの開始を計画している。また、分析がすすめられたものから順にまとめ、支援者の参加が多い学会での発表を2か所計画している。最終的にそれらの発表原稿をまとめ、当初の計画通り海外学会誌への投稿を行っていくための準備もはじめている。
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