2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K11028
|
Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
勝又 里織 杏林大学, 保健学部, 教授 (00514845)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 人工妊娠中絶術 / 妊娠初期 / 女性 / 看護ケア / 実践知 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、妊娠初期の人工妊娠中絶術を受ける女性に対する看護を明らかにすることを目的に質問紙調査を実施した。独自に作成したアンケートを用いて、無作為抽出した全国の中絶実施施設に勤務する看護者(助産師、看護師、准看護師)に調査を実施し、2022年度時点で75部回収していた(回収率12.5%)。 本年度は、回収率30%を目指し追加データの収集を行った。所属施設を変ったため、改めて倫理審査委員会に提出して承認を得た後、昨年度、作成した中絶実施施設名簿の中から、調査を依頼していなかった440施設に対し、アンケート調査の依頼状およびWeb調査にリンクするQRコードを送付した。その結果、新たに101部回収ができた(回収率約23%)。 回答者のおよそ7割がクリニックや診療所などで勤務をしている看護者であり、40代50代が7割を占めていた。職種は助産師が約6割であった。約67%は役職のない看護者であり、37%が20年以上産婦人科での勤務経験を持っていた。およそ6割が入院施設があり、出産を取り扱う施設に勤務をしていた。これらの結果は、データを追加する前と大きな違いはなかった。 実施している中絶の看護に関しては、18の質問項目について「そうしている」から「していない」までの4段階および「答えたくない」で回答を求めた。自由回答欄に記載された内容には、「中絶の看護に対してもっと整備を期待する声」や「中絶の看護の必要性」等が寄せられる一方で、少数であるが「アンケートの意図が分かりづらい」「アンケートが雑だ」等の意見も寄せられたため、それらを踏まえた解釈が必要である。 加えて、LondonのBritish Pregnancy Advisory Serviceを訪問し、中絶の看護の見学をするとともに施設のスタッフに話を伺い、日本における中絶の看護を検討する上で参考になる情報を収集することが出来た。
|