2021 Fiscal Year Research-status Report
周産期から取り組む母親の役割自信構築支援のための基礎的研究
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19K11030
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高橋 由紀 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (80346478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉腰 浩司 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (30262900)
奈良間 美保 京都橘大学, 看護学部, 教授 (40207923)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 会陰部痛 / 妊娠期間の体重増加量 / 分娩回数 / 非妊時BMI / 産褥 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度においても、COVID-19感染対策上、研究協力施設におけるデータ収集はできなかった。そのため、昨年度から継続して、既に収集を終えたデータを用いて解析を継続した。 初産婦92名、経産婦92名を解析対象とし、産後の会陰部痛に関連する要因について、多変量解析を実施した。 産後1日目の会陰部痛は初産婦が経産婦に比して強く自覚されていた(P<0.01)。 次に、多変量解析による産後一日目に関連する要因について、対象者の非妊時BMIに基づく妊娠全期の体重増加量を日本人の推奨体重増加量別(below, within, and above)に分類を行い、解析を行った。この解析方法が、本研究の独創性として位置付けている。その結果、初産婦においては、妊娠期における推奨範囲以上の体重増加(β=16.74, Cl;3.91-29.58, standardised Coefficient β=0.29)、腟壁裂傷あり(β=15.0, Cl;2.40-27.61, standardised Coefficient β=0.24)で、母親の年齢や会陰切開の有無、会陰裂傷の程度、子どもの出生体重を調整しても、互いに独立して会陰部痛と有意な関連を示した。 経産婦においては、妊娠期間の体重増加量は初産婦のように関連は示さず、分娩回数(β=-10.82, Cl;1-19.55- -2.08, standardised Coefficient β=-0.26)、会陰裂傷の程度(β=11.80, Cl;0.06-23.55, standardised Coefficient β=0.22)で、会陰切開の有無、腟壁裂傷の有無、子どもの出生体重を調整しても、互いに独立して会陰部痛と有意な関連を示した。 これらの結果が、本研究の新規性であり、論文掲載まで公表を控えたい箇所でもある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究2年目(2020年度)以降、COVID-19感染拡大をうけて、研究協力施設におけるリクルート活動ができなかったこと。この影響が2年間続き、予定していた研究対象者数を満たせないでいること。 国際関連学術雑誌への投稿について、対象者が少ないことでのアクセプトを得る機会が難しいこと、COVID-19関連研究論文が優先的に審査されるため、本研究に対する審査の門戸が狭いことが、研究遂行、成果の公表に影響を与えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は本申請課題の最終年度であることから、web of sciencesに掲載されている学術誌かつ有料オープンジャーナルを論文掲載ジャーナルを本研究成果の投稿先として、成果の公表を続けていく。
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Causes of Carryover |
COVID-19感染拡大を受けて、国際・国内での研究打合せや学会参加ができないことから、旅費の執行状況に大きな乖離が生じている。次年度も大幅な出張計画は見込めないことから、返金を含め、オープンジャーナルの掲載料や本研究課題に対する発展的な研究計画打合せについて、引き続きSWEDENへの渡航を検討している
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Research Products
(8 results)