2022 Fiscal Year Annual Research Report
小児1型糖尿病患者と家族の成人型医療への円滑な移行を促進するガイドラインの開発
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19K11034
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
野本 美佳 愛媛大学, 医学系研究科, 助教 (90830901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
薬師神 裕子 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (10335903)
中村 慶子 横浜創英大学, 看護学部, 教授 (40263925) [Withdrawn]
濱田 淳平 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (80637900)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 思春期・青年期1型糖尿病患者 / 移行レディネス / 学会発表 / 原著論文採択 / レディネス形成支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、5県に在住する小児1型糖尿病患者を対象に行った「成人型医療への移行の準備状態(レディネス)に関する無記名自記式質問紙調査」の分析を完了させた。12歳から24歳の小児期発症1型糖尿病患者の成人期医療への移行レディネスについて、内科に転科済みの患者の特徴とレディネスの関連要因を明らかにした。調査内容は、成人期医療への移行レディネス、糖尿病自己管理状況、病気の受け止め方、糖尿病自己効力感であり、合計69名の患者から回答が得られた。レディネスが形成されていたのは、内科に転科済みの患者は11名中4名(36.4%)、小児科通院中の患者では58名中14名(24.1%)であった。レディネスに関する『知識』と『行動』の総得点の中央値は、いずれも内科に転科済みの患者の方が高かったが、有意差は認められなかった。また、成人期医療への移行に関するレディネスの関連要因として、糖尿病キャンプの参加回数、年齢、罹病期間であることが新たに明らかになった。レディネスは、内科に転科する前に形成されるべきだが、形成できていない現状があることから、小児科での移行の準備を整えるための支援の充実が急務である。今後、具体的な支援として、小児科側がレディネスに関する知識を提供する準備を整え、多職種と協働し、継続的・段階的に知識の学びをサポートできる支援や、移行パンフレットの充実、そして、小児糖尿病キャンプへの参加促進等を行っていくことが必要である。なお、本研究結果を、日本糖尿病学会誌「糖尿病」に投稿し、2023年4月に原著論文として採択された。
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Research Products
(2 results)