2019 Fiscal Year Research-status Report
児童発達支援センター看護師の役割と小児在宅ケアでの多職種連携体制の構築
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19K11070
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
岡永 真由美 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (90326314)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 児童発達支援センター / 看護師 / 小児在宅ケア / 多職種連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、児童発達支援センター施設管理者と看護師が捉える看護師の役割と多職種連携の実態を明らかにすることを目的に全国児童発達支援協議会加盟施設一覧(543施設)より、ホームページにて看護師の配置を明記している児童発達支援センター156施設の施設管理者と看護師代表者を対象に質問紙調査票を共同研究者とともに作成した。代表者の施設での倫理審査を経て、調査票は2020年1月中旬に郵送配布した。調査票のうち、西日本の児童発達支援センターへの調査票(122施設)には、看護師への面接調査への協力依頼書を同封した。看護師配置がなくなった、福祉型施設への転向等の理由から4施設から返信ができないことの連絡を受け、質問紙調査は、施設代表者39名(25.7%)、看護師代表者35名(23%)から回答を得た。施設代表者の回答から、施設の規模(登録子ども数、子どもの年齢、医療的ケアの種類、母子通園、単独通園)、看護師配置数や勤務形態(常勤・非常勤、児童発達支援センター専任・外来勤務と併任)により看護師への役割期待は多様であった。看護師代表者の回答では、勤務形態(常勤・非常勤)、配置人数、児童発達支援センターでの看護師の役割、他職種との連携への認識(看護師の役割と他職種の役割分担)や取り組み、やりがいと課題と感じることへの結果を得た。やりがいについては、子どもの成長や、母親の自信につながるケアに関することであった。課題と感じることは、他職種連携の難しさ(専門性の違い、コミュニケーション)等が挙げられた。 看護師への面接調査は、4施設から調査協力の同意を得て、2施設3名の看護師へのインタビューを行った。今年度は、2施設の看護師へのインタビューであったため、施設の設置主体により、看護師の求められる役割は異なっていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年1月に質問紙調査と面接依頼を行った。面接調査への合意は得たが、COVID-19の影響もあり、4施設のうち2施設は、面接の時期が未定である。また、6月末に開催予定であった日本小児看護学会学術集会がweb開催となり、交流集会において参加者と意見交換、面接調査依頼ができないため、2020年度以降の面接対象者のリクルート方法を検討する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
質問紙調査結果の分析を進め、施設管理者の期待と看護師の認識の特徴について結果を洗練する。看護師へのインタビューでは、児童発達支援センターに再度調査依頼を行い、対象数を増やして、児童発達支援センターでの看護師の専門性を明らかにする。来年度開催される学術集会での交流集会等で、児童発達支援センターの看護師の意見を広く収集し、面接調査協力依頼を引き続き行う。面接調査結果から、施設の特徴に対応した看護師の役割を抽出することで、施設内外の多職種連携と在宅ケアの現状を探索する。質問紙調査および面接結果から、児童発達支援センターの看護師が、地域における小児在宅のコーディネーターとして参画できる体制案を作成し情報収集を行う。
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Causes of Carryover |
資料収集・調査のために参加した小児保健・看護関連学会が岡山県と埼玉県であったこと、インタビュー調査の見合わせ(COVID-19)のため、研究代表者、研究協力者の旅費が必要なかったため。2020年度に参加予定の学術集会が、web開催、開催見合わせが続いており、旅費が不必要となる。
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