2019 Fiscal Year Research-status Report
3歳児健康診査における簡易屈折スクリーニング機器の基準確立と眼科介入効果の証明
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19K11085
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
水野 昌美 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (80806787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根路銘 安仁 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (00457657)
山本 直子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (10594864)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 3歳児健診 / 簡易屈折スクリーニング機器 / 就学時健診 / 健診精度評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
簡易屈折スクリーニング機器が米国で開発され、日本でも利用されている地域があるが、日本人での判定基準値が存在しない。約30%程度スクリーニング陽性となる米国の判定基準値の利用は、離島へき地など近くに眼科医がいない地域では移動の負担等を考えると導入は難しい。そこで、眼科医までのアクセスが悪い離島へき地を含むどこでも実現可能な眼科健診体制構築に繋げることが本研究の目的であり、本研究で以下の2点を明らかにする。 ①日本における3歳児健診時の屈折率標準値の作成:研究に参加してもらった3歳健診受診者のSVSによる屈折率結果を収集し、日本弱視斜視学会・日本小児眼科学会からのスクリーニング基準案を利用した異常値の際の眼科医診察結果と照合し陽性的中度・感度特異度算出する。本年度は、倫理委員会での研究の承認、簡易屈折スクリーニング機器の購入を行い、自治体への協力依頼を行った。予算の都合で機器が複数台購入できないため、都市部では無く、眼科医の常駐する離島として種子島で実施する計画変更を行った。3自治体、眼科医・健診医への協力依頼を行った。 ②介入効果の証明:就学時健診の結果と健診時結果を突合することにより、見逃し症例の有無、介入が無く問題が無かった症例(偽陽性症例)を確認し、判定基準の精度評価等、検討を最終的に行う。自治体での協力が確定次第、就学時健診を扱う教育委員会との交渉を行う予定である。 初年度は、研究遂行体制整備を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、対象者の多い都市部での実施を計画していたが、予算の都合で機器が複数台購入できないため、都市部では行えないことになった。眼科医までのアクセスが悪い離島へき地を含むどこでも実現可能な眼科健診体制構築に繋げることが本研究の目的であったことから、離島部で眼科医がいる種子島を研究地域に変更して、自治体・医師等への協力依頼同意を得るのに時間がかかったため、実施が遅れてしまったが、倫理委員会でも承認を受け、研究遂行体制整備を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
3歳児健診時の屈折率標準値の作成のため、種子島で3歳健診受診者のSVSによる屈折率結果を収集し、日本弱視斜視学会・日本小児眼科学会からのスクリーニング基準案を利用した異常値の際の眼科医診察結果を収取して評価する。また、介入前の就学時健診のデータも取得していく。
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Causes of Carryover |
研究対象地域の変更に伴い研究がやや遅れたことの影響で、実際のデータ収集が開始された場合に、データ解析のための委託や消耗品購入に使用する。
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