2020 Fiscal Year Research-status Report
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19K11090
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
古山 美穂 (大北美穂) 大阪府立大学, 看護学研究科, 准教授 (40290366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 香織 大阪府立大学, 看護学研究科, 教授 (30281273)
山野 則子 大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 教授 (50342217)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 思春期 / 多職種連携 / 学校 / 要支援児童 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在4地域で「チーム思春期」の運用(組織化)が進んでいる。専門家の登録者数はA地区142名(教育54名、医療63名、保健行政3名、福祉・地域NPO 22名)、B地区58名(教育14名、医療25名、保健行政6名、福祉・地域NPO 13名)、C地区19名(教育3名、医療13名、福祉・地域NPO 3名)、D地区9名(教育3名、医療2名、福祉・地域NPO 4名)計228名が連絡先を登録し、個々に連携可能な状況にある。現在、この組織化された「チーム思春期」により、新たな人や機関とつながれたか、職業アイデンティティの向上に寄与しているかなど効果について調査をしている。 2019年度に実践した「妊娠・性感染症を疑った要支援児童」の多職種連携支援について、個人情報が特定されない形でケース・スタディで可視化し、Good Practiceの共有かつ「事例検討会」のイメージの提案として、A地区の養護教諭部会に配信した。今後定期の養護教諭部会終了後に、教師の任意を尊重しつつ、地元の高等学校3校の養護教諭も交えて「事例検討会」を計画している。 「チーム思春期」は地産地消の支援をめざしているが、子どものニーズを教師とすり合わせる会議や教材づくりを共に行ってきた中学校と高等学校各1校で、2020年度は研究者抜きで実践することができた。HPやメーリングリストを使って、精神看護専門看護師による「ゲーム依存対策」、小児看護専門看護師による「予期せぬ状況や環境に置かれた子どもの反応」などコロナ禍での子ども支援に必要な情報提供、感染看護専門看護師による感染対策相談ルートの確保、精神疾患合併の親や子どもの心身症などを把握した際の児童精神科医や小児科医への相談ルート整備など、養育環境への支援も視野に入れた地区内での支援体制整備も進めた。現在は「支援者の連携上の課題」を明らかにする研究のデータ収集を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
オンライン活用が容易になり、必要に合わせて全地区への情報発信、勉強会企画が可能になったことで各「チーム思春期」の組織化は進めやすくなった。ただ、感染症治療や予防の最前線で就業している支援者も大勢登録しているため、2020年度は情報発信にとどめ、勉強会は行わなかった。研究計画は進めることはできたが、インタビューによるデータ収集は、登録者の就業の多忙さや心身の疲弊を考慮し進めなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在進めている研究「要保護・要支援児童と疑う思春期の子どもへの支援における専門家間の連携上の課題」のデータ収集と分析、公表に向け取り組む。「チーム思春期」の支援者への影響を明らかにするために、支援者間で新たに創造した社会サービスの有無と内容、計画した研究の有無、連携の好効果について可視化していく。
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Causes of Carryover |
勉強会の施設使用料や講師謝金が、勉強会を実施しなかったことで余剰が生じた。 今後は、連携した専門家と活動やその効果を測る研究を推進し、「チーム思春期」の活性化を図る。そのための調査費に充てる
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Research Products
(5 results)