2022 Fiscal Year Research-status Report
ICTと人的支援を併用した中小企業向け減量支援プログラムの開発
Project/Area Number |
19K11120
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
尾崎 伊都子 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (00347395)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西嶋 真理子 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (50403803)
小西 美智子 関西福祉大学, 看護学部, 教授 (20161961)
渡井 いずみ 浜松医科大学, 医学部, 教授 (20509830)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 減量支援プログラム / 中小企業 / 労働者 / 生活習慣病予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的は、個人と組織を両面から支援する中小企業向け減量支援プログラムを開発することである。令和4年度までに計6事業所を対象に減量支援プログラムを実施した。対象者は定期健診の結果、肥満と判定された者および20歳から5㎏以上の体重増加がある者とした。プログラムは開始時に約1時間のオンライン指導を行った後3か月間、研究用に開発した健康管理アプリを利用してもらい、計4回のメール指導を行った。開始時のオンライン指導では、生活習慣の改善方法や減量目標の立て方について支援した。メール指導では、アプリのセルフモニタリング記録から体重や生活習慣の変化を確認し助言指導を行った。また、事業所に社員の運動と健康的な食生活を推進するための環境づくり活動を提案し実施してもらった。現在、アウトカム評価のため、1年後の定期健診および生活習慣に関するデータを収集している。 上記の介入研究に加えて、事業所の環境づくり活動が社員全体に与える影響を分析するため、社員の定期健診結果および生活習慣についてもデータ収集している。この中で、開始時の社員の健康生活の実態を把握するため、肥満の有無と生活習慣、肥満に関する知識との関連を検討した。肥満の有無を従属変数とし、規則正しい食事、腹八分目、週1回以上の運動、6時間以上の睡眠、定期的な飲酒、メタボリックシンドロームのリスクに関する知識、自分の適正体重に関する知識を独立変数、性別と年代を調整変数としたロジスティック回帰分析を行った。この結果、肥満ありのオッズ比は、規則正しく食事をとらない者、腹八分目でない者、定期的に飲酒する者、メタボリックシンドロームのリスクを知っている者で有意に高かった。肥満者はメタボリックシンドロームのリスクを知りながらも健康的な生活習慣への改善が難しい者が多いことから、具体的な改善方法の提示や職場環境の改善により行動変容を支援することが求められる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
減量支援プログラムのアウトカム評価のため、現在、開始から1年後の定期健診データを収集しており、令和5年度中に分析を実施し、成果をまとめることができると考える。また、対象事業所の社員全体の健康生活に関する分析も行うことができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
減量支援プログラムのアウトカム評価のためのデータが収集でき次第、分析を行い、学会発表および論文投稿による成果発表を行う。同様に、対象事業所の社員の健康生活に関する実態調査の結果についても、学会発表および論文投稿を行っていく。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染所のまん延により減量支援プログラムの介入の開始が遅れたため、次年度使用額が生じた。現在は、減量支援プログラムの介入を終えて、評価のための健診デ結果の収集および質問紙調査によるデータ収集を行っている。今後、データ入力のための謝金を必要とする。また、データ分析後は、学会発表のための参加費及び旅費、論文投稿のための英文校閲費・掲載料等に使用する計画である。
|
Remarks |
減量支援プログラムに使用するアプリを開発した。現在は研究用に使用しておりアクセスは対象者に限定している。
|
Research Products
(2 results)