2019 Fiscal Year Research-status Report
高齢化した都市型集合住宅の課題解決を目指す住民主体の互助の仕組みづくりとその効果
Project/Area Number |
19K11124
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
清水 由美子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (30328330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋澤 順子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (00331348)
久保 善子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (00412669)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 住民主体 / 互助の仕組み / 高齢化 / アクションリサーチ |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、研究フィールドである集合住宅の自治会が主催する高齢者対策会議に継続的に参加し、地域の情報を共有するとともに課題の検討に加わった。会議の参加者は自治会役員、民生委員の他、社会福祉協議会と地域包括支援センターの職員であった。研究者らも、問題解決の当事者であるとともに積極的な関与者として関わった。本会議は2か月に1回開催され、2019年度は計5回(3月は中止)開催された。 居住者の70%以上が65歳以上という当該地区における課題として、地域の見守り活動における個人情報保護による制限、日中独居となる認知症高齢者への支援のあり方、災害時の対応と備え、生活の困りごとに対する住民相互の支え合いの必要、孤独死への対応などがあがった。このような課題の解決に向けたプロセスを質的に解明するために、議事録およびフィールドノートの整理、分析を進めている。 また、以上の課題に対し、全居住者を対象とし「災害対策と生活のニーズに関するアンケート」を実施することとなった。 この調査は、日常生活におけるニーズや災害対策に対する意識を把握するとともに、今後の地域活動の担い手となる協力者を探すことを目的としている。また、調査結果のフィードバックを通じて、住民一人一人が地域の現状を把握し、対策(共助等)の必要を認識する機会となり、手助けが必要な住民と支援者となりうる住民をつなぐ仕組みができることを目指すものである。 調査の実施は、新型コロナウイルス感染症の流行拡大を受けて見合わせた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
住民活動プロセスの質的分析が終了していない。また、新型コロナウイルス感染症の流行拡大を受け、全居住者を対象とした調査の実施を見合わせていることによる。
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Strategy for Future Research Activity |
住民活動プロセスの質的分析を進めるとともに、実施を見合わせている調査については、あらためて検討を加えた上で実施する。 2020年度はこれらの調査結果をもとに、次の活動展開につなげていく。
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Causes of Carryover |
量的調査の実施が遅れたことにより、調査票の印刷、郵送にかかる費用やデータ入力業務のための費用等が発生していない。2020度には遅れている調査の実施と合わせ、関係者等へのインタビュー調査を予定している。
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