2023 Fiscal Year Research-status Report
A "Knotworking"system conducted by a local university to improve the disaster prevention ability of a community
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19K11133
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Research Institution | St. Catherine University |
Principal Investigator |
永易 裕子 聖カタリナ大学, 看護学部 看護学科, 准教授 (00442012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白柿 綾 聖カタリナ大学, 看護学部 看護学科, 准教授 (00331760)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 自然災害 / 減災 / 看護学生 |
Outline of Annual Research Achievements |
まずは、これまで防災意識が低いとされていた大学生に対して有効な防災教育方法を探るため、文献検討を行った。所定のプロセスを経て62文献を抽出した結果、受講等の受動的な取組みでは、新たな知識を得て一時的に防災意識の向上がみられた一方で、学生自身が他者へ防災教育や防災キャンプを行う主体的な取組みでは、当事者意識が芽生えて防災意識は持続することが示唆された。 次に看護学生への防災教育の実態を探るため、文献検討を行った。所定のプロセスを経て19論文を抽出した結果、看護学生を対象として実施されている防災教育方法は、防災訓練、講義・演習、被災地訪問、学生による防災に関する資料作成の4種類であり、学生の感情を動かす疑似体験やリフレクションを活用した取組みが、学生の防災意識を高めることがわかった。 さらに、看護学生と共に防災活動を始めるにあたり大学の所在地であるA市の自然災害発生状況を明らかにするため四国災害アーカイブスを用いて、過去に発生した自然災害を調査した。結果、362件の自然災害が生じていることがわかった。そのうちの約60%が風水害であり、渇水を含めると約86%にもなることから、この地域では水害が頻発していたことがわかった。予知が困難で突然発生する地震に比べて水害は徐々に危険性が高まっていくため、正確な情報を早く伝えることで被害を減らすことができる。 今後は、学生や教職員、そして地域住民と共に、自然災害への備えについて学び合い、具体的な対応に繋げていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍では、予定していたインタビューや介入調査が実行できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、地域減災力を向上させるために、看護学生や教職員、そして地域住民が共に学び合う場を複数回設定し、大学周辺の災害リスクや地域住民のニーズを見出し、地域に合った対応を検討していく予定である。学生・教職員・地域住民と共に大学周辺の減災に関して学び合い、地域の減災力向上を目指す。
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Causes of Carryover |
コロナ禍では文献検討を中心に実施してきた。今年度はインタビューや介入研究を実施する予定である。
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