2022 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者サロンを活用した高齢者のレジリエンス向上モデルの構築と有効性の検証
Project/Area Number |
19K11135
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Research Institution | Kiryu University |
Principal Investigator |
風間 順子 桐生大学, 医療保健学部, 講師 (90609637)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 由美 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (80235415) [Withdrawn]
大山 良雄 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (70334117)
大庭 志野 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (70397321)
倉林 しのぶ 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 教授 (20389753)
大橋 史弥 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (60895861)
柏瀬 淳 桐生大学, 医療保健学部, 助教 (80898990)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高齢者 / レジリエンス / 介護予防 / 地域看護 / 主観的QOL |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高齢者サロンを活用した高齢者のレジリエンス向上モデルを構築し、その有効性を検証することである。超高齢社会にあるわが国では、高齢者の自立と介護予防、QOLの維持・向上が重要課題であり、対策の一つとして、地域住民主体の高齢者の通いの場である高齢者サロンの活用促進があげられる。本研究では、逆境の経験を乗り越え健康的な状態へ回復する過程・能力である“レジリエンス”の概念に着目し、高齢者サロンの参加により高齢者が自身のレジリエンスを高め、その結果、QOLが維持・向上される、という仮説をもとに、高齢者サロンの参加とレジリエンスとの関連性を分析した。 本研究は、2019年度から4年間以下の研究を推進してきた。 1.高齢者サロン参加者に対して、高齢者サロン実施内容やサロン参加者のサロンに対する捉え方についてインタビュー調査の実施。その結果、高齢者サロン参加者のレジリエンスに関連する因子を特定する質問紙調査の作成可能な基礎データを得た。 2.高齢者サロン参加者の認識や経験の把握を質的記述的に分析し、高齢者サロンでの一連の活動から、高齢者が得た多様な心理的活動が明らかになった。 3.上記のインタビュー調査の結果から質問紙を作成したが、Covid-19におけるパンデミックにより、高齢者サロン活動が著しく制限されているため、高齢者サロン参加者のみに対する質問紙調査は実施不可能であった。 代替調査として、A市老人クラブ会員を中心とした地域在住高齢者258名に対して無記名質問紙調査を行った。高齢者サロン参加者も含めた地域在住高齢者について、レジリエンスに影響を及ぼす因子を分析したところ、主観的QOL、健康状態、互助活動等に正の相関がみられた。さらにレクリエーション活動と互助活動に関して、主観的QOLに対する関連を確認したところ、互助活動の方がより影響を及ぼすことが示唆された。
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