2021 Fiscal Year Research-status Report
Nursing model of ADL recovery to elderly people with disuse syndrome
Project/Area Number |
19K11150
|
Research Institution | Hokkaido University of Science |
Principal Investigator |
林 裕子 北海道科学大学, 保健医療学部, 教授 (40336409)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日高 紀久江 筑波大学, 医学医療系, 教授 (00361353)
大内 潤子 北海道科学大学, 保健医療学部, 准教授 (00571085)
福良 薫 北海道科学大学, 保健医療学部, 教授 (30299713)
宮田 久美子 北海道科学大学, 保健医療学部, 教授 (60736099)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 廃用症候群高齢者 / 生活行動 / 用手微振動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,長期臥床や低運動により関節拘縮をきたした高齢者に対し,関節拘縮の軽減を目指し,部分的であっても自らADLが可能になるための看護方法について,実践事例を集約し学際的に検討し、廃用症候群高齢者への看護モデルを構築することを目的としている。2021年度は、2つの協力施設遠隔と遠隔によるカンファレンスを実施し、2件の口頭発表を行った。1件口頭発表では、83歳の寝たきり状態の女性に対し、栄養状態の整えと座位保持が確立する介入を実施しながら24時間のリズムの整える介入を実施した。その結果、栄養状態が低下することなく24時のリズムが確立し昼間の覚醒時間が確保され、座位の保持が可能になった。また、他の発表では、認知症でアパシー状態のため嚥下機能が低下した高齢者7名に対し、頸部・顔面・口腔への微振動等の介入を集団と個別に実施し、食事量が増加したが誤嚥がなく肺炎の発症もなかった。さらにこの介入に対し、介入当初は無反応であったが、介入回数が増えるごとに笑顔が多く「気持ちいい」発語が聞かれるようになった。 また、この看護の普及を困難にしている要因の探索研究をおこなった。その結果、普及者自身がこの看護を普及するための説明力が不足していることがわかった。また、急性期の医療機関では、急性期治療後に低運動をきたした高齢者に対し、生活行動が自立するための援助に関する判断についての実態を調査した。その結果、食事行動と排泄行動の自立に関する看護について、看護師は自立ができない部分に対する補完的援助は実施しているが、自立に向けた援助の判断はリハビリテーションを専門とする職種にゆだねる傾向があった。看護学の教育の上では自立に向けた援助について教授されている。そのため、臨床において実践できる環境を構築することが重要と思われる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在も、協力施設と対面あるいは遠隔によるカンファレンスを実施し、長期臥床や低運動により関節拘縮をきたした高齢者に対して、ADLの獲得に向けて看護を検討している。さらに、昨年に口頭発表した事例について、論文を作成中である。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究は、最終年度であるが、協力施設とは対面あるいは遠隔によるカンファレンスを実施しながら、長期臥床や低運動により関節拘縮をきたした高齢者に対して、ADLの獲得に向けて看護について情報を収集していく。そして、この看護のモデル化をすすめ、汎用性の高い看護のモデルの構築を目指していく予定である。
|
Causes of Carryover |
予算の使用額が生じたのは、COVI-19 の感染対策のため行動制限があり、協力病院に出向き会議やデータ収集ができなかったためである。今年度は、感染状況による行動制限や協力病院への入室が緩和される傾向があるため、感染状況を踏まえて現地に出向く予定である。しかし、それもできない場合もあるため、遠隔による調査を進めるため遠隔操作の環境の整備も実施したい。
|
Research Products
(5 results)