2019 Fiscal Year Research-status Report
看護・介護ケアの質保証を目的とした地域包括ケア病棟における位置検知技術の応用研究
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19K11180
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Research Institution | Tokyo Health Care University |
Principal Investigator |
瀬戸 僚馬 東京医療保健大学, 医療保健学部, 教授 (20554041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 俊孝 西九州大学, 健康福祉学部, 教授 (20274615)
奥平 寛奈 大東文化大学, スポーツ健康科学部, 講師 (90756785)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 看護情報学 / 位置検知技術 / 地域包括ケア病棟 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年は初年度にあたるため、どのような位置検知技術を用いることが妥当であるか基礎的な実験を中心に行った。 まずはスマートフォンに搭載されているGPSや加速度センサを使用する前提で、これを用いた計測実験を行った。しかし、スマートフォンでは長時間にわたる安定的なセンシングが困難であった。また、プログラミングロボットの各種センシング機能を用いて、位置データと併せて収集できる音・光等のデータ収集の可能性を検討した。これらの検討の結果、収集するデータは加速度に絞り、測定機器としてはセンシング専用機を用いることが妥当であるとの結論に達した。 そこで研究分担者の井上と分担し、夜勤中の看護師が加速度センサ専用機を携行する形で行動履歴データの収集を行った。予備実験を経て本実験のデータを収集した後は、外れ値処理などのデータクリーニング手法の検討を行った。 同時にこれらのデータ収集はプライバシーへの影響も大きいため、日本医療情報学会看護部会病棟デバイスWG及び日本生体医工学会ユビキタス情報メディアと医療システム研究会と協働し、地域包括ケア病棟を有する病院に対してプライバシーに関する意識調査を実施した。 なお、位置検知データを行動検知データに結び付けていくためには、患者状態をセンシングするための生活支援物品が必要である。このため体位検知が可能な体圧分散クッションを考案し、実用新案登録を行うことができた。その前提として、連携文書を素材に用いて共通性の高い用語の抽出を行った。 これらの研究成果は台湾・秀傳医療グループとも積極的に情報交換し、台湾における看護分野のIoT活用からも示唆を得てデータ分析を継続している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画であった位置検知技術の基礎実験はほぼ完了している。 これに加えて、新たな位置検知ツールの開発も進み、実用新案登録まで実現した。
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Strategy for Future Research Activity |
位置検知データの収集はほぼ完了したので、これを看護・介護ケアに応用する手法の開発を中心に研究活動を継続していきたい。
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Causes of Carryover |
位置検知装置の工夫により経費節減できたため、次年度以降に研究成果報告に係る費用に充当したい。
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Research Products
(6 results)