2020 Fiscal Year Research-status Report
看護・介護ケアの質保証を目的とした地域包括ケア病棟における位置検知技術の応用研究
Project/Area Number |
19K11180
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Research Institution | Tokyo Health Care University |
Principal Investigator |
瀬戸 僚馬 東京医療保健大学, 医療保健学部, 教授 (20554041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 俊孝 西九州大学, 健康福祉学部, 教授 (20274615)
奥平 寛奈 大東文化大学, スポーツ健康科学部, 講師 (90756785)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 看護情報学 / IoT / 地域包括ケア病棟 / 看護支援システム / 位置検知技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究課題2年目にあたる2020年度は、2019年度に開発し実用新案登録された装置等のユースケースに関する議論、及び看護師等が持ち歩くセンサーの精度向上に関する議論を進めた。新型コロナウイルス感染症の影響を受けて開発したセンシング装置の実証実験などは困難であったが、前述の議論は特に影響を受けずに遂行できたので、研究そのものは比較的順調である。 ユースケース開拓においては、2019年度に日本医療情報学会看護部会病棟デバイスWG等と連携して実施したセンシング装置の使用に伴う倫理的課題の整理を行い、その成果を同WGのウェブサイトに公表することができた。ユースケースを整理した上で、センシングデータを構造化記録に落とし込むプロトタイプの検討も開始できている。 2019年度にパイロット的に実施した看護師等が持ち歩くセンサーの精度向上のための議論については、異常値とみなす歩行速度等の閾値の検討に時間を要し、現在も進行中である。閾値を設定するためには看護師等が地域包括ケア病棟内を移動した際の模擬的な動作をもとに仮想データを取得し、そのデータから許容できる方向速度等を判断していく必要がある。このための模擬病棟を研究代表者が所属する施設内に一時的に設置する準備を進めている。 研究成果の還元については、感染拡大に伴う学術集会の中止・縮小などの影響を受けて機会が減少してはいるが、上記倫理的課題の整理など一部は遂行することができた。また、感染拡大によって接触を避ける観点からセンシング装置が急増することとなり、台湾の研究協力者からもこれらの情報提供が積極的に行われた。こうした新規装置をどのように研究に組み込んでいくか今後の検討課題である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
感染拡大の影響により実証実験の規模や、学術集会での報告機会などは減少しているが、センシングデータの精度改善などの基礎研究は特に問題なく実施できている。
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Strategy for Future Research Activity |
既に開発したセンシング装置の実証実験や、感染拡大を受けて接触を避けるために急増したセンシング装置をどのように本研究に活かしていくか検討を続けて参りたい。また研究成果の発表もあわせて進めたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により一部の実証実験が次年度実施となったため。
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