2020 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の誤嚥を予防するための表情筋に注目した「笑活朗読モデル」の開発
Project/Area Number |
19K11204
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Research Institution | Josai International University |
Principal Investigator |
井上 映子 城西国際大学, 看護学部, 教授 (80194059)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川久保 悦子 城西国際大学, 看護学部, 准教授 (30614698)
齋藤 やよい 城西国際大学, 看護学部, 教授 (40242200)
和野 千枝子 城西国際大学, 看護学部, 教授 (90461839)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 摂食嚥下 / 表情筋 / 朗読 / 昔語り / RSST / 気分 / 介入 / 高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度はコロナ禍のため予定どおり実施できず、2019年度収集したデータを再度分析した。なお、表情筋強度は、AU9,10,12,14,15,17,18,20,23,24,25,26が摂食・嚥下に関与する表情筋、AU1,2,4,5,6,7,27,43はその他の表情筋である。嚥下機能は各群の前後比較、介入前後の差の2群比較は有意差なく、気分は【語り群】介入後、活性度、安定度、快適度が有意に上昇し、【朗読群】介入後変化がなかった。【語り群】の嚥下機能と各表情筋スコアの関連では、RSSTは摂食・嚥下関与表情筋群のAU24と正の相関、『パ』はその他の表情筋群AU2および摂食・嚥下関与表情筋群のAU18 と負の相関、『カ』は摂食・嚥下関与表情筋群のAU10とAU24が正の相関、AU15が負の相関を示した。一方【朗読群】の嚥下機能と各表情筋スコアの関連では、RSSTは摂食・嚥下関与表情筋群のAU10,15,24,26と負の相関、『パ』はその他の表情筋群のAU4,5と負の相関、摂食・嚥下関与表情筋群のAU25と正の相関、『タ』は摂食・嚥下関与表情筋群のAU18、その他の表情筋群のAU43と正の相関、『カ』は摂食・嚥下関与表情筋群のAU10,15と負の相関を示した。【語り】はRSSTの3回目積算時間が摂食・嚥下関与表情筋と正の相関をするが、【朗読】はRSST3回目積算時間が複数の摂食・嚥下関与表情筋と負の相関があることから、朗読方法の工夫により摂食・嚥下機能に影響を与える可能性がある。 今後【語り群】は気分向上効果あることより、昔語りの言葉抽出、内容分析により昔語りのエッセンスを明らかにし、【朗読群】は摂食・嚥下関与表情筋とRSSTが関連することから、摂食・嚥下関与表情筋を活用した朗読方法を工夫し、ケア提供者に依存しない摂食・嚥下機能向上「笑活朗読モデル」を考案する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度は、コロナ禍のために新規データ収集は実施できず、また教育現場では教育方法の検討、組織運営業務など教育・組織業務に時間を要したため、研究が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
「笑活朗読モデル」の考案については、2020年度の結果に基づき、文献レビューも行い実施する。 また、コロナ禍の状況が続いているため、人を対象に考案したモデルを検証するまでは至らない可能がある。その場合には、1年目のデータを更なる解析によって、ケアモデルの精選を行い、最終ゴールをモデルの提案に変更する。
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Causes of Carryover |
2020年度は、コロナ禍のため調査を実施できなかったため。 質的な分析費用に充てる。
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