2020 Fiscal Year Research-status Report
健康・医療情報を活用した「健康経営」の効果測定の分析モデルの開発
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19K11242
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| Research Institution | Saitama Prefectural University |
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Principal Investigator |
津野 陽子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (50584009)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 健康経営 / データヘルス / 生産性 / 産業保健 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
健康的な職場文化の評価指標検討のため、文献レビューを実施し、従業員の生産性に寄与する健康的な職場文化の指標を抽出した結果を論文投稿し採用された。1年目はその指標を用い、1県内の健康経営優良法人認定企業の従業員を対象に健康的な職場文化と健康・生産性に関するアンケート調査を実施し、評価指標の有用性を検証したが、2年目では、健康的な職場文化の評価指標の質問項目の妥当性検討のため、健康経営優良法人に認定されている組織と認定されていない組織の従業員との比較研究により評価指標の妥当性を検証した。大規模・中小規模の組織規模、さらに様々な職種や年代の比較検討を行うため、Web調査による全国調査による結果分析を行った。その結果、健康経営優良法人認定の有無による健康文化の醸成度の違いが明らかとなり、健康経営の取り組みの深度を表していると捉えることができた。健康経営優良法人認定は、健康経営度調査を通じ経営層や組織の視点から健康経営の取り組みが評価される制度であるが、本研究の結果、健康経営優良法人認定は従業員視点においても健康文化の醸成度が高いことが明らかになった。従業員に健康経営の取り組みがどのくらい浸透しているのか評価していくためにも従業員による健康文化の主観的評価指標は有用であることが示唆された。また、健康文化は直接的に生産性指標のプレゼンティーイズムに関連するだけでなく、健康リスクの改善を促し、プレゼンティーイズム向上につながる間接効果の可能性も示された。今後は健康文化の評価指標の活用方法の検討、さらに組織の健康経営度調査との突合の可能性、健康文化の機能について検証していく必要があることが明らかなった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
健康的な職場文化“健康文化”の指標作成と大規模Web調査結果の分析により評価指標を作成できたというのは当初予定以上に進んでいるといえる。一方で、5年間の縦断データ（1組織約2,500人）によりコホートデータ・5年間の各時点のデータを作成し分析データを整備することができているが、コホート分析の新たな分析手法の検討を十分に行えず次年度の課題となった。一方で、コロナ禍で研究フィールドには行けなかったが、論文投稿、学会発表を実施したり、研究者間で月1回以上定期的に勉強会を開催し、並行して文献レビューやこれまでの成果のまとめを行ってきた。
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| Strategy for Future Research Activity |
すでに1・2年目で準備してきた縦断データを用い、効果測定に関する分析を研究者間で協議しながら試行し、分析枠組みを構築する。新たな研究フィールド（医療機関）の開拓は難しいことが予想されるため、健康文化の指標を発展させ、健康文化の評価指標の活用方法の検討、さらに組織の健康経営度調査との突合の可能性を探る。そのため、健康経営度調査のデータ利用申請準備を進めている。
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| Causes of Carryover |
研究の進捗に大きな遅れはないが、コロナ禍で学会がオンラインとなったり研究フィールドとの調整・会議等がなくなり未使用額が生じた。
次年度は、分析のための機器購入と研究分担者を追加し研究体制強化などにより使用計画がある。
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Research Products
(4 results)
