高齢者運動サロン活動による地域介護予防支援の長期・縦断的研究

2019 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 19K11249
• Research Institution: National Institute of Fitness and Sports in Kanoya
• Principal Investigator: 中垣内 真樹 鹿屋体育大学, スポーツ生命科学系, 教授 (10312836)
• Project Period (FY): 2019-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: 介護予防 / 自主運動サロン活動 / 縦断的評価

Outline of Annual Research Achievements

本研究では5～10年間、自主運動サロン活動に参加している地域在住高齢者の運動機能、認知機能および主観的健康感に及ぼす効果を縦断的に検討するとともに、自主運動サロン活動の社会的意義（ソーシャルキャピタル）について調査することを目的としている。
申請者らは長崎県諌早市において、平成16～23年度の自主運動サロンの育成時に、運動機能（握力、椅子座り立ち、開眼片足立ち、8の字歩行）の測定と主観的健康感の調査（主観的な健康状態、体力の自信感、運動の自己効力感、転倒の自己効力感等）のデータを収集している（300～400名）。
令和元年度は、自主運動サロンの活動状況の把握、縦断的なデータ収集を予定していた。計画に合わせて、令和元年9月～令和2年2月の期間に自主運動サロンに参加する地域在住高齢者の運動機能および主観的健康観の測定を実施した。市内14ヵ所で実施し、156名を測定できた。現在、データの分析中である。自主運動サロンの活動状況は概ね把握できたが、156名中、5～10年間の縦断的なデータを有する者の選別は分析中である。
今後は、対象者数の増加を意図してデータ収集を継続するとともに、縦断的なデータを有する者を選別し、経年的な効果について分析をおこなう予定である。また、縦断的なデータを有する者に対して、個別インタビューを実施し、自主運動サロンの社会的な意義について、ソーシャルキャピタルの側面から質的データにより検討する予定である。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

200名超の測定データを収集する予定であったが、150名程度の測定に留まった。5～10年間の縦断的なデータを有する者の選別までを年度計画としていたが、測定の実施時期が予定より少し遅れたことも影響し、選別が完了するに至っていない。

Strategy for Future Research Activity

縦断的なデータを有する者を選別し、経年的な効果について分析をおこなう予定である。また、縦断的なデータを有する者に対して、個別インタビューを実施し、自主運動サロンの社会的な意義について、ソーシャルキャピタルの側面から質的データにより検討する予定である。予定よりデータ数が少ないため、今後もデータ収集を継続する。
しかし、新型コロナウィルス感染症の影響が続けば、運動サロンの活動や測定・調査等の実施が困難となるため、年度計画を大幅に変更する（1年間先送りにする）ことも検討する。

Causes of Carryover

当初の予定より、測定・調査日程が少なかったことから、旅費が減額となった。次年度も追加してデータ収集を継続することから、旅費として使用する予定である。