2019 Fiscal Year Research-status Report
AIによるフィジカルアセスメントトレーナーPhysical Glassesの開発
Project/Area Number |
19K11286
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Research Institution | University of Human Environments |
Principal Investigator |
篠崎 惠美子 人間環境大学, 看護学部, 教授 (50434577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 千晴 人間環境大学, 看護学部, 教授 (20434574)
藤井 徹也 豊橋創造大学, 保健医療学部, 教授 (50275153)
栗田 愛 人間環境大学, 看護学部, 講師 (50759149)
江尻 晴美 中部大学, 生命健康科学部, 准教授 (60515104)
佐々木 詩子 豊橋創造大学, 保健医療学部, 助教 (90814286)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | AI / フィジカルアセスメント / 訪問看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,看護基礎教育および在宅で活用することができるAIによるフィジ カルアセスメントトレーナー“Physical Glass”を開発することで,看護師のフィジカルアセスメント能力の向上を目指すことである.“Physical Glass”には,①遠隔視線推定技術を活用し,看護師の視線を読み取る.②“Physical Glass”に読み取った部位にある臓器の構造と機能,病態,必要なフィジカルイグザミネーション,過去の情報(画像・データ等)の情報を示す機能を搭載する. 2019年度は,国内外の訪問看護実践現場での現状や,AIに関する情報を収集した.目的1のコンテンツの精選については,訪問看護師を対象とした調査を実施した.中部地方の小規模事業所に勤務する訪問看護師100名を対象に訪問看護におけるアセスメント時の困難について調査を実施した.その結果,訪問看護師がアセスメント実施時には【患者・家族の意思やQOLを最優先しなくてはいけない】【アドバンスド・アセスメントのプロセスにおける困難】【医療的な視点と生活的な視点の両者が必要】という3つの困難があることが示された.また訪問看護師への聞き取り調査の結果,訪問看護師がフィジカルアセスメント実施時には,インタビューに多くの時間をかけていることが明らかになった.フィジカルイグザミネーションにおいては,呼吸音の識別や,皮膚の状況のアセスメントに自信がない状況が明らかになった.目的2のPhysical Glassessの開発については,海外の研究協力者と本研究の計画と予算の確認を行い,3年間での研究の進め方,デバイス等を確認した.その結果,予算内におさめるためには,フィジカルアセスメントトレーナーとしての機能とコンテンツは削除し,在宅での訪問看護師のフィジカルアセスメントをサポートする機能のみを開発することを決定した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は,看護基礎教育および在宅で活用することができるAIによるフィジ カルアセスメントトレーナー“Physical Glass”を開発することで,看護師のフィジカルアセスメント能力の向上を目指すことである. 2019年度は,国内外の訪問看護実践現場での現状や,AIに関する情報を収集した.目的1のコンテンツの精選については,訪問看護師を対象とした調査を実施した.中部地方の小規模事業所に勤務する訪問看護師100名を対象にアセスメント時の困難について質問紙調査を実施した.その結果,【患者・家族の意思やQOLを最優先しなくてはいけない】【アドバンスド・アセスメントのプロセスにおける困難】【医療的な視点と生活的な視点の両者が必要】という3つの困難があることが示された.また訪問看護師への聞き取り調査の結果,訪問看護師がフィジカルアセスメント実施時には,インタビューに多くの時間をかけていることが明らかになった.フィジカルイグザミネーションにおいては,呼吸音の識別や,皮膚の状況のアセスメントに自信がない状況が明らかになった.当初の予定では,聞き取り調査ではなく,参加観察法による調査を実施する予定であったが,COVID-19の影響もあり,参加観察については不可能であった.目的2のPhysical Glassessの開発については,海外の研究協力者と本研究の計画と予算の確認を行い,3年間での研究の進め方,デバイス等を確認した.その結果,予算内におさめるためには,フィジカルアセスメントトレーナーとしての機能とコンテンツは削除し,在宅での訪問看護師のフィジカルアセスメントをサポートする機能のみを開発することを決定した.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の目的は,看護基礎教育および在宅で活用することができるAIによるフィジ カルアセスメントトレーナー“Physical Glass”を開発することで,看護師のフィジカルアセスメント能力の向上を目指すことである.“Physical Glass”には,①遠隔視線推定技術を活用し,看護師の視線を読み取る.②“Physical Glass”に読み取った部位にある臓器の構造と機能,病態,必要なフィジカルイグザミネーション,過去の情報(画像・データ等)の情報を示す機能を搭載することであった.しかし,前述したように,海外の研究協力者らと予算等の検討をした結果,看護基礎教育での活用を視野に入れた機能とコンテンツについては搭載が難しいという結論に至った.そのため,在宅での訪問看護師のフィジカルアセスメントをサポートする機能のみを開発する. 目的1を達成するために,2020年度は,国内外の情報収集を継続して行う予定である.訪問看護師のフィジカルアセスメントに関する情報のほか,新型コロナウィルスにより,遠隔授業などICTを活用した取り組みが進んだため,これらについても多く情報収集する.また,2019年度にできなかった訪問看護師を対象にした参加観察法による調査も,新型コロナウィルスの状況が落ち着いて可能であれば,実施し,2019年度のアセスメント時の困難の調査結果等よりコンテンツの精選を行う. また目的2のPhysical Glassessの開発については,予算内におさめるためには,フィジカルアセスメントトレーナーとしての機能とコンテンツは削除し,在宅での訪問看護師のフィジカルアセスメントをサポートする機能のみを開発する.当初の予定では試作品を試用して評価を得ることまでを計画していたが,現時点での社会情勢では,評価までは困難であるため,試作品の開発までを今年度進めることに変更する.
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症の影響により、訪問看護師を対象とした参加観察による調査ができなかったためである。
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