2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of educational guidelines for promoting regional disaster prevention measures at public health nurse training institutions
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19K11289
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Research Institution | Kibi International University |
Principal Investigator |
高尾 茂子 吉備国際大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (10584485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中瀬 克己 吉備国際大学, 保健医療福祉学部, 教授 (00511552)
神原 咲子 高知県立大学, 看護学部, 特任教授 (90438268) [Withdrawn]
藤田 さやか 姫路大学, 看護学部, 講師 (00845951)
横溝 珠実 吉備国際大学, 保健医療福祉学部, 講師 (50846079)
福岡 美和 吉備国際大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (30754436)
澤田 和子 吉備国際大学, 保健医療福祉学部, 講師 (00368721)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 地域防災減災対策 / 保健師の役割 / 保健師養成 / ガイドライン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「保健師養成機関における地域防災(水害を含む)対策推進のための教育ガイドライン作成」である。災害多発時代における保健師の役割について明らかにした文献は少なく、災害が起こってその発生後に避難所等の運営要員としての役割を求められるなどが実態である。保健師の本来の役割は、予防にあり、災害発生前の事前防災減災での役割が大きいと考える。そこで「地域防災減災活動における保健師の役割」を明らかにするため、国内の保健師にインタビュー調査を行った。その結果、地域防災減災における保健師の役割として、「命や暮らしをまもる」、「かかりつけ保健師」などが保健師の「本来の公衆衛生看護の役割」であること、「日常活動こそが防災・減災のための活動手段」であることが明らかになった。さらに「災害が心にもたらすもの」は非常に大きく、災害が発生すると「日常の課題が顕在化」し、平時の“弱さ”が災害に出てくること、「大規模災害の考え方」や、地域で「つながることが防災・減災」につながるため、ヘルスプロモーションの理念に沿った「市民中心の地域づくり」を進めることが重要であること、日常業務に追われ「保健師の多職種連携」がおろそかになりがちであることが課題であること等が示唆された。そこでこれらの調査結果を踏まえて、精神的健康に焦点をあてた「災害に強い地域づくり」のオンライン講座を開催し県内外から70名以上の参加を得た。また保健師養成に関わる教員や現場の保健師等への防災減災活動の指標となるガイドブックを作成して配布した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスによる教育への影響対策に時間を要するとともに、調査研究方法や推進方法にもその影響があり、対面での行事や活動への制限があった。さらに本調査は、「防災減災活動ができる保健師養成」を目指したものであるが、現場の保健師が2019年度からこの数年間、新型コロナウイスの対応に追われており、調査に応じることが可能な保健師対象も限られたものとなったため調査研究が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度調査研究等の結果を令和4年度世界災害看護学会等で発表し、日本災害看護学会誌等へ論文投稿の予定である。また可能な範囲でガイドラインの作成を行う。
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Causes of Carryover |
理由:国内外の学会参加は新型コロナウイルス蔓延によって不可能となり、研究メンバーや地域の保健師、地域行政、地域防災士、自主防災会等を対象として研究のまとめとしての研修会開催を計画した。しかし新型コロナウイルスの第6波の再来によって急遽オンライン講座に変更しその関係予算が未使用となったため。 使用計画:学会参加、ガイドライン作成費
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