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2019 Fiscal Year Research-status Report

模擬義足を用いた新しい歩行練習に関する基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 19K11303
Research InstitutionJapan Health Care College

Principal Investigator

西山 徹  日本医療大学, 保健医療学部, 准教授 (70404762)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords模擬義足 / 筋電図 / 歩行分析 / 下肢筋活動
Outline of Annual Research Achievements

2019年度においては、下半期より健常者での通常歩行と模擬義足歩行時における非装着下肢の筋活動の差異を明確にすることを目的とし、模擬義足歩行時の下肢の筋活動の測定を実施した。 対象は本研究の同意を得た健常若年者8名とし、歩行速度、下肢の筋電位量を測定項目とした。使用した模擬義足は、ソケット(膝関節90°屈曲位で大腿部と下腿部を固定)、膝継手(Total knee:Ossur社)、足部(SACH足)で構成した。筋電位量の測定にはVital Recorder2(キッセイコムテック株式会社)を使用、測定筋は模擬義足非装着側の大殿筋、中殿筋、大腿直筋、ヒラメ筋の4筋とし、1歩行周期を4相に分け筋電図積分値を比較した。また、模擬義足歩行の練習効果の影響も検討するため、歩行練習を3日間行い、練習前後の各項目と左右の荷重比率を比較した。その結果、歩行速度は、通常歩行と比較し模擬義足歩行で有意に低下した。また、筋電位量では、通常歩行時と比較し、模擬義足歩行時の立脚期の大殿筋、ヒラメ筋、遊脚期の大腿直筋、ヒラメ筋の活動が有意に増加した。模擬義足歩行練習前後では荷重比率、筋活動量に有意な差は認められなかった。このことから、模擬義足は、各相で筋電位量を増大させる効果がある可能性が示唆されたが、今回使用した模擬義足は膝継手を有した物であり、歩行中に膝折れの恐怖感によって過度に非装着側の立脚期を短縮する等の歩容に影響を及ぼしている可能性があった。そのため、膝継手を有さない模擬義足歩行時の下肢筋活動を引き続き検討する必要がある。
また、2019年度は、模擬大腿義足を用いた歩行時の下肢運動学的分析のためのソフトウエアおよびパーソナルコンピュータを購入した。2020年度は運動学的分析に関しての測定も実施する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2019年度は模擬大腿義足歩行時の特徴を通常歩行と比較するためにデータ測定を実施する予定であった。予定していた下肢筋活動に関しては模擬義足歩行によって筋電位量を増大させる効果がある可能性が示唆されたが、模擬大腿義足の膝継手有無による検討が残ったため、引き継ぎ研究を進める。また、歩行時の下肢の運動学的分析に関しては年度末に測定の開始を予定していたが、新型コロナウイルス感染症の影響で測定が実施できず、2020年度からの測定開始となった。

Strategy for Future Research Activity

2020年度は、模擬大腿義足歩行時の特徴を運動学的に分析することが目標である。2020年度上半期は、新型コロナウイルス感染症の影響で測定が中止となっているが、測定を再開でき次第、健常若年者20名に対して歩行測定を継続して実施し、得られたデータは2019年度に購入した座標算出ソフトウエアと、2020年度に購入予定の2次元解析プログラムによって分析を実施する予定である。また、筋活動に関しても模擬大腿義足の膝継手を有さない状態で引き続き検証を進める。

Causes of Carryover

2019年度は被験者において無償のボランティアで研究に参加してもらえたため、謝金の金額で次年度の使用額が生じている。2020年度は、測定の継続に加えて、運動学的分析の機器(2次元解析プログラムのソフトウエア等)を購入し、研究成果を随時、学会発表する予定である。

URL: 

Published: 2021-01-27  

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