2021 Fiscal Year Research-status Report
初期変形性膝関節症モデル動物の開発とメカニカルストレス応答メカニズムの解明
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19K11335
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Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
浅田 啓嗣 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 教授 (10440851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 聖 金城大学, 医療健康学部, 准教授 (30454242)
高木 都 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (00033358)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 変形性膝関節症 / モデル動物 / 関節軟骨 |
Outline of Annual Research Achievements |
変形性膝関節症(KOA)モデルを用いた先行研究では,強制走行によって非侵襲的にマウスKOAモデルを作成する方法や、外科的な関節不安定化により過剰なメカニカルストレスを生じさせ,KOAを惹起させる方法が報告されているが,自発運動ではなく強制運動であること,運動量や負荷量の調整が必要なこと,機材の操作やマンパワーが必要なことなど,議論を残す点が多い.飼育ケージを広くすることで自発運動が増加するのであれば,動物にかかる心的ストレスが低いこと,関節にかかる運動が生理的であることなど,極めて単純な方法で短期間に再現性の高いKOAモデルを作成することが可能である.マウス半月板不安定化(DMM)モデルを用いて,ケージ面積の違いが経時的な自発運動の変化と軟骨損傷に及ぼす影響を検討した.対象には24週齢のICR雄マウス14匹を用いた.無作為に対照群と実験群に分け,実験群の両膝に外科的にDMMモデルを作成した.8週間の通常飼育を行い,両膝関節にKOAを惹起させた.実験群、対照群ともに無作為に通常ケージで飼育するDM-S群と,大ケージ(ラット用)で飼育するDM-L群に分けた.本研究の結果から,飼育ケージを大きくした場合は自発運動量が増加すること,術後に大ケージで飼育すると通常ケージで飼育した対照群と同程度の自発運動量が維持されること,術後に大ケージで飼育すると個体差が少ない重度のKOAモデルが作成が期待できる.ケージ面積の変更は,マウスの自発運動量およびKOA病変の程度に影響を与えることが示唆された..
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍における共同研究施設への移動が制限されるなど、研究活動に支障があった。
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Strategy for Future Research Activity |
高齢マウスと若年マウスの差異について検討する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため研究施設への移動が制限されたこと、故障した機器の部品を海外から取り寄せるのが困難であったことから次年度の使用額が生じた。 無事部品も輸入され、機器の使用が可能となったことから、工夫し計画的に使用する。
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Research Products
(2 results)