2021 Fiscal Year Annual Research Report
認知症診断のための手指運動巧緻性のパラメータの判別とその実証
Project/Area Number |
19K11339
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
鈴村 彰太 藤田医科大学, 保健衛生学部, 助教 (30790498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大沢 愛子 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 医長 (10388944)
近藤 和泉 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 副院長 (50215448)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 手指機能 / 認知症 / アルツハイマー病 / 手指巧緻性 / カットオフ / 軽度認知障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
軽度認知障害(MCI)の早期診断のために、臨床の場で容易に適用できる検査法はまだない。我々は、指の動きでMCIリスクを判定できるかどうかを検討した。1097人を対象に指タップ運動を実施した。傾向スコアマッチングを適用して群間のばらつきを調整した後、軽度認知障害群と対照群の各173人を選択した。その後,指のタップ動作から抽出したパラメータの平均値の群間差を,対応のないt検定を用い,効果量として求めた。さらに、有意差のあるパラメータについて、受信者動作特性曲線から、曲線下面積、感度、特異度を算出した。 特に、MCI群では対照群と比較してタップ回数に有意差が認められた(p<.001;95%CI, -12.7 to -8.8;r=0.51 )。カットオフ値は30回であった(感度,0.77,特異度,0.67,AUC,0.79).また,リズム関連パラメータにおいても有意差が認められた。 これらのパラメータはMCIリスクを把握するのに有用であると考えられる。フィンガータップの測定は容易であり、大規模集団のスクリーニングに適している可能性がある。特に、指タップ動作から測定されるタップ回数は、MCI期における運動機能の低下を捉えるための有用なパラメータとなる可能性がある。このツールは、従来の認知テストの感度を上げるための補助的な方法として使用できるかもしれない。今後は、MRIやPETなどの神経画像技術を用いて、MCI患者における指の機能と脳機能の関係を検証していきたいと考えている.
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Assessment of finger motor function that reflects the severity of cognitive function.2021
Author(s)
9.Suzumura S, Kanada Y, Osawa A, Sugioka J, Maeda N, Nagahama T, Shiramoto K, Kuno K, Kizuka S, Sano Y, Mizuguchi T, Kandori A, Kondo I
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Journal Title
Fujita Med J
Volume: 7
Pages: 122-129
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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