2020 Fiscal Year Research-status Report
高齢がん患者の治療後サルコペニア・フレイル:新たな退院後リハビリテーションの開発
Project/Area Number |
19K11345
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小野 玲 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (50346243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧浦 大祐 神戸大学, 医学部附属病院, 理学療法士 (40813944)
井上 順一朗 神戸大学, 医学部附属病院, 理学療法士 (50437472)
酒井 良忠 神戸大学, 医学研究科, 特命教授 (90397802)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 高齢がん / フレイル / ロコモティブシンドローム |
Outline of Annual Research Achievements |
本邦を含め先進各国では高齢がん患者が増加しており、治療成績の向上が喫緊の課題である。高齢がん患者の治療成績(アウトカム)は生存期間だけでなく、健康寿命の延伸も重要である。本研究の目的は、根治療法後のサルコペニア、フレイルの有病率とがんを罹患していない同年代の高齢者の有病率を比較すること、根治療法後のサルコペニア、フレイル発生とがん治療や退院後の生活習慣との関係を明らかにすることである。 2019年度は2015年度から科研課題(15K01367)にて形成していたコホート集団を対象に、追加調査に向けた準備とデータ収集を行うため、医学研究科等医学倫理委員会にて、新規に研究申請を行った。また、対照群として、地域在住高齢者を対象に健康調査を行い、2285名(女性1179名)のフレイル・ロコモティブシンドローム調査を行った。 2020年度は医学研究科等医学倫理委員会承認後にコホート集団に対して、外来を通じてのサルコペニア・フレイル調査を行う予定であったが、COVID-19の拡大により外来での滞在人数の減少や患者の滞在時間減少などに伴い、十分に測定を行いうことができなかった。一方で、対照群として、地域在住高齢者に対して健康調査を実施し、765名(女性382名)のフレイル・ロコモティブシンドローム調査を行った。 COVID-19の収束が見えない中、高齢がん患者に対する考査は十分にできなかったが、対照群として2019・2020年度を通じて約3000名の地域在住高齢者のフレイル、ロコモティブシンドロームに関する調査を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の拡大により外来での診療体制の変更を余儀なくされ、十分な測定時間を確保することができなかったず、既存コホート集団の追加調査が予定通り進まなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度についても、外来での対面調査実施が不透明であるため、①アンケートのみによる調査への変更、②すでに調査済の地域在住高齢者において、高齢期のがん罹患とフレイル・ロコモティブシンドロームの関係の分析を行うなど、状況に応じて変更する予定である。
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Causes of Carryover |
COVID-19の拡大に伴い、既存コホート集団の調査が行えなかったこと、情報収集、成果発表予定であった国内・海外学会の旅費等が予定通り執行できなかったため。
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