2023 Fiscal Year Annual Research Report
Improvement and Functional Advancement of Gait Training System with Real-time Audiovisual Feedback Function of Ground Reaction Force toward Practical Use
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19K11348
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
池内 秀隆 大分大学, 医学部, 教授 (50264130)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 歩行訓練 / 床反力 / 視聴覚フィードバック / 歩行解析 / 被験者実験 / 力計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)歩行訓練システムを用いたデータ収集:共同研究施設(別府リハビリテーションセンター)の協力の元,複数の患者・施設利用者に対して,荷重時間モードの臨床試験データを収集した。自立歩行可能で,注意機能や言語理解が標準以上のブルンストロームステージ(Br.stage)にて stageⅣ以上の初発脳卒中患者10人(30~40代男性)を被験者とし,10m歩行→訓練システム使用→10m歩行のプロトコルで試験を行い,訓練前後の10m歩行試験において歩行時間の減少,歩行率(ケイデンス)の増加,左右立脚時間の差の現象がそれぞれ有意に認められ,本システムによる歩行訓練の効果が十分あることが確認された。 (2)フォースプレートを置き換えるセンサの開発:昨年度までに開発したセンサを組み込んだ歩行路について,さらなる精度向上のため,ハニカム構造などの構造体を歩行路天板に組み込み,効果を検証した。歩行路天板の剛性が向上したため,位置による荷重誤差の現象が認められた。 (3)下肢疾患者等の歩行動作解析:大腿骨近位部骨折術後患者の歩行開始動作時の特徴について,実験より検討し,COP移動の違いはないものの,ステップ長の短縮,動作スピードの低下などを確認した。 研究期間全体の成果:床反力視聴覚フィードバック型歩行訓練システムの実用化を目指し,画面呈示方法などを検討し,臨床試験を実施した。比較的良好な結果が得られ,本装置が歩行能力の再獲得に寄与することが確認された。訓練者の荷重を計測する歩行路部分については,オリジナルのセンサを組み込むことで,市販の製品を利用せずにコストを抑えることが可能となり,システムとしてのコスト削減の目途がついた。下肢疾患者等の歩行動作解析も行い,いくつかの知見が得られた。
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