2020 Fiscal Year Research-status Report
Prevention of cognitive impairment by comprehensive rehabilitation targeting vascular endothelial glycocalyx
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19K11371
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
東條 美奈子 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (80327345)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 血管内皮グリコカリックス / 血管内皮機能 / 心臓リハビリテーション / 循環器病予防 / 循環器病疾病管理 / 加速度トレーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
①EC-GLXに関する横断的研究 動脈硬化性疾患予防ガイドラインおよび急性・慢性心不全診療ガイドラインに沿った動脈硬化進展予防と心不全治療が行われている高齢慢性心血管患者を対象とする、EC-GLXスコアに影響を与える要因を分析する横断研究を行った。心臓二次予防センターと外来心臓リハビリテーションで体系的に行っている定期心臓精密検査(血液検査、心電図、心エコー、脈波伝播速度検査、頸動脈エコー、負荷核医学検査など)や身体機能評価(筋力測定、歩行機能、呼吸機能、認知機能検査など)、問診(喫煙・飲酒状況、服薬状況、生活状況、ADLおよび身体活動量など)、心臓リハビリテーション実施状況などの項目を診療録より調査した。新型コロナウイルス感染拡大防止のための緊急事態宣言に伴う、リハビリテーションの診療縮小および病院全体としての臨床研究のための院内への大学院生の出入禁止に伴い、研究の中断はあったが、なんとか目標症例数での測定を行うことができた。 ②EC-GLXを改善するリハビリテーションプログラムの開発 高齢慢性心不全患者の疾病管理にEC-GLX評価を導入するメリットとデメリットを整理し、EC-GLXをフィードバック指標とする生活習慣改善や運動処方からなる包括的リハビリテーションにより、どれだけの有効性が得られるかについて評価するため、心臓リハビリテーションの介入前後にEC-GLXを測定する縦断研究を行った。心臓二次予防外来で体系的に行っている定期心臓精密検査(血液検査、心電図、心エコー、脈波伝播速度検査など)や身体機能評価(筋力測定、歩行機能、呼吸機能)、問診(喫煙・飲酒状況、服薬状況、生活状況など)に加え、血管内皮機能検査、EC-GLX測定を行った。現在は症例登録を終え、経過観察中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍における緊急事態宣言、通常診療の制限、コロナ病棟への集中的業務シフト、院内クラスター発生、大学院生の登校自粛措置、リハビリテーションの業務縮小、感染拡大防止策としての外来心リハ患者の受入に伴う過重労働負荷など、今年度は臨床研究を実施・継続するのは、大変、困難な状況にあった。研究の中断はあったものの、縦断研究では研究の規模を縮小し、研究対象者の負担を最低限とする測定項目に絞ることによって、目標とする症例数の登録を終了することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はすでに得られた横断研究の解析を継続し、論文化に向けて準備を進める。また研究対象者として登録された縦断研究の対象者については、引き続き心臓リハビリテーションの介入を継続し、データの蓄積と予後に関する経過観察を継続していく。
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Causes of Carryover |
予定していた国外主要学会で開催取りやめとなり、旅費や発表準備に関わる諸費用が未使用となった。学会発表ができなかった分については、次年度の発表を予定している。
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Research Products
(21 results)