2019 Fiscal Year Research-status Report
心血管疾患患者における心筋骨格筋フレイル評価と新たな心臓リハビリテーションの開発
Project/Area Number |
19K11374
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
横山 美帆 順天堂大学, 医学部, 助教 (60407301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 和典 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 先任准教授 (60327814)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | フレイル / 心臓リハビリテーション / 基本チェックリスト |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、心血管疾患患者における心筋骨格筋フレイル評価と新たな心リハの開発を目的とした前向き研究である。今年度は、2015年11月から2017年10月までに心臓リハビリテーションに参加した連続845症例(男性584人、平均年齢71±9歳)に対して、本邦における介護予防制度において、介護支援を必要とする高齢者を特定するためにスクリーニングツールとして考案された基本チェックリスト(KCL)を用いて、心血管疾患患者におけるフレイル、プレフレイルの実態調査を行った。フレイルは288名(34%)、プレフレイルは270名(32%)に認めた。フレイルでは、より高齢で心不全の既往を有するものが高率であった。左室駆出率はグループ間で有意差はなかったが、栄養指標、体幹および四肢の筋肉量、握力は、フレイルおよびプレフレイル群で、非フレイル群よりも有意に低かった。全体の症例のうち、302名(35%)に心肺運動負荷試験が実施可能であったが、3群間において、最高酸素摂取量の段階的な有意な減少を認めた(非フレイル群:17.2±3.6 vs. プレフレイル群:16.0±3.4 vs. フレイル群:14.4±3.5μmL/ kg / min, P <0.01)。多変量回帰分析では、KCLスコアが最高酸素摂取量と有意かつ独立して関連していた(r = -0.34、P <0.0001)。日常生活関連動作、運動器機能、低栄養状態、口腔機能、閉じこもり、うつ傾向の項目よりなるKCLは、心臓リハビリテーションに参加した患者においても有効なフレイルの臨床評価方法と考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の研究計画であった、フレイル、プレフレイルの実態調査はおおむね順調に遂行することができた。次年度以降、画像評価を予定し、病態解析を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に得られた結果を基に、引き続き症例登録を継続する。次年度以降、画像評価を予定し、病態解析を進めていく。
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Causes of Carryover |
今年度は画像検査、SRL検査の実施がなかったため次年度に予算を移行した。 次年度のリハビリ機器、画像検査、SRL検査で使用予定である。
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Research Products
(6 results)