2020 Fiscal Year Research-status Report
身体不活動による病的疼痛の光遺伝学的解析と理学療法効果の科学的検証
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19K11377
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
大道 裕介 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (50506673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 宗和 愛知医科大学, 医学部, 教授 (10384984) [Withdrawn]
大道 美香 金沢医科大学, 医学部, 協力研究員 (30581079)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 慢性痛 / 身体不活動 / 光遺伝学 / 理学療法 / アロディニア |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度の課題に設定した「アロディニア発現の蓋然性と関連分子変化の検証」を進めた。 光遺伝学的手法を用いてAβニューロンを選択的に光刺激可能な W-TChR2V4遺伝子改変ラットを用い、ギプス固定後慢性痛(chornic post-cast pain: CPCP)モデルラットの触覚アロディニア様行動の出現に、スーパーオキサイドに起因する固定肢の赤筋有意な骨格筋の酸化傷害に起因する脊髄後角NK1受容体発現ニューロンの活性化が関与することを明らかにした。またCPCPモデルラットに発現する他の病的疼痛(冷アロディニアや広範囲機械痛覚過敏)においても固定肢骨格筋の酸化傷害が関与することが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画から進捗に遅れを生じたのは、以下の2点の理由による。 ①コロナ禍におけるICT教育の遂行に大きなエフォートを取られてしまったこと。 ②代表者が愛知医科大学から金沢医科大学に異動したことから、実験環境の再構築が必要になったこと。
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Strategy for Future Research Activity |
異動先の金沢医科大学においても愛知医科大学と同じように円滑に補助研究課題を遂行できるよう実験環境の再構築を進めている。CPCPモデルラットの行動のフェノタイプが再現できるように周囲の騒音や照度、臭気、温湿度などを最適化した動物飼育室を新たに構築した。また遺伝子組換え実験を遂行できるように設置条件に見合う環境の整備を行い、P1AおよびP1を取得した。これに合わせて触覚アロディニア実験に必要なW-TChR2V4遺伝子改変ラットの再導入するため、本ラットの提供者とのMTA契約をすすめている。本補助研究課題を遂行可能な実験環境を上半期までに整備する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍であったこと、また代表者が愛知医科大学がから金沢医科大学に異動したことから、実験の遂行が困難だったため、次年度へ繰り越しを行った。 次年度の計画の実行に先立って、中断を余儀なくされた、分子特異的阻害薬やSi RNAを用いた抗アロディニア効果の検証実験を再開する。
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