2019 Fiscal Year Research-status Report
筋力トレーニングによる廃用性筋萎縮回復促進に筋衛星細胞の取り込みは必要か?
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19K11398
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Research Institution | Nagoya Gakuin University |
Principal Investigator |
伊東 佑太 名古屋学院大学, リハビリテーション学部, 准教授 (30454383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
縣 信秀 常葉大学, 保健医療学部, 准教授 (00549313)
清島 大資 愛知医療学院短期大学, 理学療法学専攻, 准教授 (80756370)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 廃用性筋萎縮 / 筋力トレーニング / 筋衛星細胞 / 融合 / マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに我々は尾部懸垂による廃用性筋萎縮モデルマウスに対し筋力トレーニングを行わせ、筋萎縮からの回復が促進されるとともに、筋線維の核数が大幅に増加することを明らかにしてきた。この現象は健常な筋の肥大時とは異なり、萎縮した筋の回復促進には独自のメカニズムが働くことが示唆される。特に筋衛星細胞の筋線維への取り込みがこのメカニズムの鍵を握ると考えるが詳細に解明されていない。本課題はこの筋衛星細胞の取り込み現象を定量的に再現し、筋萎縮からの回復促進メカニズムの解明を目指す。 2019年度はまず、筋衛星細胞を後天的に蛍光標識できる遺伝子組み換えマウス(B6.129X1-Gt(ROSA)26Sortm1(EYFP)Cos/J;Pax7tm2.1(cre/ERT2)Fan/J)の導入と維持に取り組んだ。このマウスの後肢筋を尾部懸垂により萎縮させた後タモキシフェンを投与することで、筋衛星細胞を標識した。その後、これまでに確立した方法で電気刺激により強度をコントロールした等尺性筋収縮運動を負荷した。このマウスから採取したヒラメ筋の横断切片を組織学的に観察し、既存筋線維への筋衛星細胞の取り込みの有無、程度を検証した。その結果、横断切片での定量的な筋衛星細胞の検出がかなわない可能性が示唆され、当初予定していた評価方法の見直しが課題となった。次年度に向け、筋の長軸方向での切片作成と観察、組織学的な検出方法以外での評価方法の検討を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
概要で記載した通り、評価方法の見直しが必要となった。また、対象マウスの作出と維持も計画通りに行かず、マウス匹数の確保に苦労している。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度の反省を踏まえ、2020年度早期から筋衛星細胞の取り込み現象の評価方法を決定する。ここまでの遅れを取り戻すため、並行して2020年度に達成予定であったトレーニング条件の検索を完了する。
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Causes of Carryover |
試薬のキャンペーン価格による差額により余剰分が生じた。遅れをとりもどすため次年度多く必要となる試薬、消耗品費に充当する。
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Research Products
(4 results)