2020 Fiscal Year Research-status Report
女性特有の骨盤底障害によるQOL低下とロコモ等への重症化を予防する医療環境の構築
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19K11425
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
金城 真実 杏林大学, 医学部, 学内講師 (40372924)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 女性 / 骨盤底障害 / QOL / サルコペニア / フレイル / 行動制限 / 困窮度 |
Outline of Annual Research Achievements |
女性骨盤底障害(以下PFD)の実態調査として健診受診者(n=448)、講演会参加者(n=102)、PFD外来受診患者(n=454)の3層における調査を比較検討した。健診受診者、講演会受講者において何らかの尿失禁を有している者はそれぞれ28.3%、68.6%であり、骨盤臓器脱症状を有している者はそれぞれ、9.8%、17.6%といずれも講演会受講者で有意にその率が高かった(p<0.001)。PFDによる困窮度も健診受診者が22.1%に対して講演会受講者は66.7%、PFDにより何らかの行動を断念していると回答した率も健診受診者が4.6%に対し、受講者では20.6%と受講者で有意に高率であった(p<0.001)。一方PFDによる医療機関への受診率は健診受診者で2.7%、受講者で15.7%といずれも低かった。PFD外来初診患者においてPFDによる困窮度は89.2%、PFDにより何らかの行動制限をしていたのは57.9%に登り、健診受診者、講演会受講者と比較して有意に高率であった(p<0.001)。し、受講者では20.6%と受講者で有意に高率であった(p<0.001)。一方PFDによる医療機関への受診率は健診受診者で2.7%、受講者で15.7%といずれも低かった。PFD患者では行動制限にて対処していることが強く示唆され、そのためにサルコペニア、フレイルといった老年症候群をより合併しやすくなる可能性を考え、現在PFD外来受診患者における骨格筋量の測定およびフレイルの合併についてを調査中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19感染拡大に伴い、受診患者自体が減少しており、目標症例数への到達が遅れている。またweb講演会では対象者が高齢のため集客が望めないため啓発活動にも遅れが出ている。
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Strategy for Future Research Activity |
PFD外来におけるフレイル、サルコペニアの実態調査には時間を要すると考える。 啓発活動が現在最も難航しており、対面ではない方法での活動方法を模索中である。
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Causes of Carryover |
COVID-19感染拡大の影響で学会参加のための旅費、講演会経費等を要しなかった。web開催では参加者を望むことは難しい年代のため、紙面での啓発活動を検討中である。
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