2021 Fiscal Year Research-status Report
Effect and mechanisms of rehabilitative exercise on depression
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19K11430
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Research Institution | Toyohashi Sozo University |
Principal Investigator |
石田 和人 豊橋創造大学, 保健医療学部, 教授 (10303653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植木 孝俊 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (60317328)
松下 光次郎 岐阜大学, 工学部, 准教授 (30531793)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 抑うつ / 脳出血 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題における昨年度の取り組みにおいて、高脂肪食の継続的投与により、実験動物(マウス)が、抑うつ様行動を示すようになることを確認した。さらに今年度は、脳卒中後うつに着目したリハビリテーションの効果についても、検討を加えることを着想し、高脂肪食投与後、脳出血を引き起こすことで、脳卒中後うつマウスモデルの確立を目指すこととした。しかし、先行研究では、脳内にコナゲナーゼを微量注入して作成された脳出血マウスにおいて、4週間ほど経過するのみで、抑うつ様行動を呈することが報告されていたため、今年度の第一段階として、脳出血マウスの作成を試み、本モデルが抑うつ様行動を示すか否かについて検討することとした。その結果、マウスによっては、典型的な運動麻痺の様相を呈する脳出血マウスを作成することができたが、十分な運動麻痺を惹起させられないマウスもあり、障害程度がばらつく結果であった。今後、検討を重ねて、再現性の高い脳卒中モデルを作成するとともに、それ自体により、抑うつ様行動を示すか否かを、まず自験例で確認したい。さらには、昨年度、検討した継続的な高脂肪食投与と脳出血マウス作成を併用することにより、脳卒中後うつモデルが作成できるかどうかを検討し、同モデルに対するリハビリテーションの効果を検討したい。肥満、脂質代謝異常、インスリン抵抗性など、いわゆる生活習慣病の因子を加えて検討することにより、実際にヒトで生じている抑うつの病態にせまる検討が可能となるものと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究課題が、抑うつに対するリハビリテーションをテーマとしている点から、リハビリテーション医学の分野では、中心的課題の一つである「脳卒中後うつ」に着目したモデルマウス作成を着想した。申請者らは、かつて脳出血ラットの作成経験があるため、比較的短期間に成し得ると想定していたが、結果的には、障害程度がばらつき、モデル作成のトライアルに多くの時間を要してしまった。また、新型コロナ感染症拡大防止の観点から、所属する大学において、教育やその他の任務に多大なエフォートを割かざるを得ない状況に陥った。さらに、研究代表者が、新年度、新設大学に異動となり、種々の任務に時間が必要となり、十分な研究の進展が達しえなかった。但し、研究機関の延長を申請させて頂いたので、来年度の発展に努力したいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
脳卒中後うつのモデルマウスを早期に確立させる。高脂肪食投与単独および高脂肪食投与後、脳出血を引き起こすことにより、脳卒中後うつモデルを作成し、それに対する、運動療法および食事療法の介入効果を検討する。
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Causes of Carryover |
研究遂行の遅れのみならず、新型コロナ感染症拡大防止の観点から、所属する大学において、教育やその他の任務に多大なエフォートを割かざるを得ない状況に陥った。さらに、研究代表者が、新年度、新設大学に異動となり、種々の任務に時間が必要となり、十分な研究の進展が達しえなかった。以上より、研究期間延長を申請した。 次年度は、本研究課題が目指す動物モデルを確立ならびに治療効果を提示する予定であり、主な研究費支出用途は、実験に関わる消耗品および論文執筆に関わる経費とする予定である。
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Research Products
(1 results)