2021 Fiscal Year Annual Research Report
次世代型肘検診から野球肘の病態解明 ~エコー検診と車載型小型MRIの融合~
Project/Area Number |
19K11435
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Mito Medical Center |
Principal Investigator |
小川 健 独立行政法人国立病院機構水戸医療センター(臨床研究部), 統括診療部, 部長 (70759737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 嘉一 筑波大学, 医学医療系, 講師 (90420083)
寺田 康彦 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (20400640)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 野球肘 / 検診 / MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
【背景】フィールドワークによる上腕骨小頭離断性骨軟骨炎(OCD)検診にMRIを導入すべく、車載可能な0.2Tの超小型肘専用MRIを開発し、その有効性を調査した。 【方法】対象は2019年10月から2021年5月にOCD検診を行った少年野球選手151例151肘(平均年齢11.6±1.3歳、男児149例、女児2例)である。対象チームの練習場へ赴き、投球側肘のMRI・超音波検査を行った。OCDの有無をMRIは放射線科医が、超音波は整形外科医が判定した。陽性例には2次検診でX線、CT、MRIによる診断を行った。MRIと超音波によるOCD判定の一致率、2次検診による真の陽性率、陽性例の病期分類、病変の占拠部位・最大径について調査した。 【結果】OCD陽性例は全7例で、MRIで6例、超音波で4例が陽性だった。両検査のOCD判定一致率は97.4%で、MRI検査のみ陽性が2例、超音波のみ陽性が1例、超音波では確証を得ずMRIでは明らかに陽性であったものが1例あった。真の陽性率は両検査ともに100%であった。MRI・超音波ともに陽性であった4例の病期は透亮期1例、分離期3例、部位は中央型2例、外側型2例、最大径の平均は11.3mmであった。対してMRIのみ陽性であった3例の病期は透亮期3例、部位は中央型3例、最大径の平均は4.2mmであった。 【考察・結論】少数ながら車載型MRIによるOCDの診断精度は良好であった。従来のスクリーニング検査より初期の症例を診断できる可能性があり、症例の蓄積が望まれる。
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Research Products
(6 results)