2019 Fiscal Year Research-status Report
過大な運動範囲を持つダンス動作において正確な足関節構造を推定するモデルの開発
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19K11455
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Research Institution | Nagoya Gakuin University |
Principal Investigator |
佐藤 菜穂子 名古屋学院大学, リハビリテーション学部, 准教授 (70581510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
布目 寛幸 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (10270993)
池上 康男 愛知淑徳大学, 健康医療科学部, 教授 (60092988) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 足部モデル / ダンス / バイオメカニクス |
Outline of Annual Research Achievements |
ダンスの足関節の傷害は多く報告されている。その傷害発生メカニズムを解明するために、モーションキャプチャシステムなどを用いて動作を測定し、キネマティクスモデルを用いて足部の動きを分析することが一般的であるが、ダンス動作は足関節の運動範囲が大きい動作が多いため、既存のキネマティクスモデルを用いて正確に関節運動を推定することが難しいと考えられる。本研究では、足関節の運動範囲が大きいダンス動作において、X線動画を用いて正確な足関節運動を推定することができるキネマティクスモデルを開発し、傷害発生のメカニズムを解明することを目的としている。 当該年度においては、主にX線動画およびモーションキャプチャシステムを用いた方法論の検討、また課題とするダンス動作について検討した。 具体的には、研究分担者および研究協力者とともに、University of Liverpoolが所有するX線動画の施設を訪れ、実際の測定の際の撮影可能な範囲の把握、必要な機材、データの処理方法について検討した。 また論文等で報告されている既存の足部モデルについて調査し、レビューを行った。現状では、複数のキネマティクスモデルが報告されているが、前足部・中足部の関節角度の算出方法については更なる改善が必要であることが分かった。さらに、ジャンプからの着地動作について既存のキネマティクスモデルを用いて測定・分析を行い、ダンス動作を測定する上で問題となる点について検討した。 課題とするダンス動作については、ダンスのレッスンや舞台などで最も頻回に行われるジャンプからの着地動作を課題として選定することにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は三次元足型計測装置を購入し、それを含めた研究を計画していたが、内定された交付額では購入が難しかったことから購入を断念し、それを含めない研究計画に修正した。 また当該年度において、本研究の倫理申請や、University of Liverpoolで測定する際の研究協力者の募集等も行う予定であったが、実際には行えず、予定よりも遅れている。研究代表者の産前産後休暇の取得により、研究の大部分が止まってしまったことが一番の理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は遅れていた倫理申請や研究協力者の募集を進め、データ測定に進む予定である。しかし、本研究はイギリスの実験施設を使用する予定である。COVID-19のパンデミックが起こっていることから、今年度の研究も大きく遅れる可能性がある。研究協力者であるLiverpool John Moores UniversityのDr. Mark Lakeとは継続的に連絡を取り合い、現地の状況の把握に努める。またオンラインでも可能な、倫理申請と研究協力者の募集については早急に開始し、データ測定が可能な状況になり次第、すぐに測定を始められるよう準備を進める。
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Causes of Carryover |
研究代表者の産前産後休暇取得のため、一定期間の研究が実施できなかったため、次年度使用額が生じた。遅れていた研究計画をそのままスライドし実施する予定である。
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Research Products
(1 results)