2020 Fiscal Year Research-status Report
自己組織化マップを用いた心理的コンディショニングの検討
Project/Area Number |
19K11457
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
磯貝 浩久 九州産業大学, 人間科学部, 教授 (70223055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀尾 恵一 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 教授 (70363413)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 心理的コンディション / 自己組織化マップ / コンディション / スポーツ / パフォーマンス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、心理的コンディションと身体的コンディション及びパフォーマンスの関係について、自己組織化マップを用いて全体的特徴及び個人の特徴を明らかにして、それを選手に即時的にフィードバックすることにより、コンディショニングに役立てることである。具体的な目的は以下のようになる。 1)アプリを利用した心理的コンディションと身体的コンディション及びパフォーマンスとの関係性を自己組織化マップで解析して特徴を可視化する。2)可視化された特徴を基に、パフォーマンスに影響する心身のコンディション要因を全体特徴と個人の特徴毎に明らかにする。3)個に応じた適切な心理的コンディショニングを解析して、アプリにより即時的に可視化してフィードバックする方法を開発してその効果を検証する。 当該年度は、心理的コンディション、身体的コンディション、パフォーマンスの相互関連、心理的コンディションと身体的コンディションの関係及び、両者とパフォーマンスの関係を、自己組織マップを用いて解析することを目指した。対象者は大学生スポーツ選手で、12ヶ月間毎日アプリでコンディションを入力して、その年の主たる大会でのパフォーマンスを評価して、心理的・身体的コンディションとパフォーマンスの関係性を分析し、それらを基に自己組織化マップで可視化して、全体特徴と個人特徴を明らかにすることを目的とした。具体的には、コンディションを評価するアプリケーションを活用して、膨大なデータ(N名×40変数×365日)を基にした自己組織化マップによる解析から心身のコンディションとパフォーマンスの関係を明らかにする。また、個に応じたコンディションに着目し、個人のデータ毎に解析して個人の特徴を見出すことも試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
心理的コンディション、身体的コンディション、パフォーマンスの相互関連に関して、1)心理的コンディションと身体的コンディションの関係及び、2)両者とパフォーマンスの関係を、自己組織マップを用いて解析することを目指した。対象者は高校・大学のスポーツ選手で、1年間毎日アプリでコンディションを入力して、その年の主たる大会でのパフォーマンスを評価して、心理的・身体的コンディションとパフォーマンスの関係性を分析するという研究計画であった。 研究協力も得られ、心身のコンディションに関しては十分なデータが取れたが、しかし、コロナウイルス感染拡大の影響で、主要な大会が中止となった。そのため、競技でのパフォーマンスを測定することが困難になったことにより、研究の進捗がやや遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
個に応じた適切な心理的コンディショニングとフィードバックの効果検証を行うことが中心になる。 具体的には、高校・大学のスポーツ選手を対象に、半年間程度毎日アプリでコンディションを入力して、主たる大会でのパフォーマンスを評価して、心理的・身体的コンディションとパフォーマンスの関係性を分析する。その際、試合1ヶ月前からの変動、練習のパフォーマンスとの関連など、様々な分析視点を導入して解析を行う。そのデータを基にクラスタリングして、個人あるいは類似グループの心理的コンディショニングの特徴を抽出して、アプリでフィードバックするシステムを構築する。さらに、一部の選手には直接的な介入指導を行い、フィードバックの効果を検証する。
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Causes of Carryover |
競技者のコンディションの測定はできたものの、コロナ感染の影響で各種の大会が中止となり、競技パフォーマンスの測定が難航したため。 次年度使用計画としては、競技大会だけでなく、練習試合なども対象として研究を実施することとした。そのため、対象とする試合数などは増加し、そのパフォーマンス測定のために経費を使用する。
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