2019 Fiscal Year Research-status Report
Adaptive locomotor adjustments for obstacle avoidance: the factors determining the timing of adjustments
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19K11466
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
樋口 貴広 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (30433171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福原 和伸 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 助教 (10589823)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 歩行 / 知覚運動制御 / 障害物回避 / 注意 / 高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
歩行中に安全に障害物を回避するためには,歩行動作をどのように修正するのかという修正内容の決定と,動作修正をいつ開始するのかという実行タイミングの決定が必要である。このうち実行タイミングについては,遅くとも障害物に到達する2歩前に決定されると言われている。本研究では,本当に実行タイミングが歩数に基づいて決定されているかを検討するため,バーチャルリアリティ環境で歩数と距離を分離した条件下で実験を行った。 当初本研究では,すでに当研究室でシステム構築が終了している,「大型スクリーン(150インチ)映像投射型システム」を利用予定であった。しかしながら実験の結果,足踏み動作に基づく障害物回避行動では,歩幅と距離の分離が期待通りの効果をもたらさないことが分かった。そこで現在まで,システムをヘッドマウント型ディスプレイ(HMD)による映像投影方法に変更し,システムの再構築を行った。この方法であれば,参加者に実際に歩行してもらうため,歩数と距離の分離が期待した通りに実践できることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
すでに当研究室でシステム構築が終了している,「大型スクリーン(150インチ)映像投射型システム」では,計画通りの実験ができないことが分かった。そのため,システムをヘッドマウント型ディスプレイ(HTC VIVE)による映像投影方法に変更し,システムの再構築を行った。現在までのところ,Unityを用いた映像刺激作成までを終了している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度,新たにシステムを構築した方法にて,目的の再検証を行う。当初計画では,VR環境における歩幅の変化率を0.5倍や2倍など,大きく変更する方法を検討していた。しかし本年度の予備検討から,むしろ歩幅の変化率を1.05倍(参加者が変化を自覚しない条件)や1.2倍(歩幅の変化を自覚できる条件)で比較する方が,目的の達成に寄与しうることが分かった。このため本年度は計画も微調整を加えたうえで実験を行う。
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Causes of Carryover |
今年度は当初計画していた現行システムでの実験ができなかったため,新たに別システムを開発することに専念した。このため,実験参加謝金への支出や,成果発表旅費等を行っておらず,予定額を下回る執行となった。 今年度はコロナウィルスの影響が落ち着いたら,直ちに現システムにて実験を実施する予定である。
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Research Products
(15 results)