2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K11480
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Research Institution | Yamanashi Gakuin University |
Principal Investigator |
小山 さなえ 山梨学院大学, スポーツ科学部, 教授 (50405099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 麗 作新学院大学, 経営学部, 教授 (50820742)
関根 正敏 中央大学, 商学部, 准教授 (60638956)
石川 智 作新学院大学, 経営学部, 准教授 (80820349)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | プロスポーツチーム / 地域活性化 / 地域貢献活動 / 地方創生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域貢献を理念として掲げている4つのプロスポーツチームが活動拠点とする栃木県を事例に、プロスポーツチームによる地域活性化戦略の実態とその実施プロセスを分析するとともに、その取り組みのアウトカム(成果)について実証的に明らかにすることを目的としている。2023年度の活動実績としては、地域との繋がりを大切にしているプロチームの組織運営に焦点をあて、2019年度から5年間継続して各チームの経営実態に関する資料収集とチーム組織運営におけるエスノグラフィー(フィールドワーク・参与観察)を実施し、質的データと量的データを蓄積できたことである。また、本研究の4年間は、コロナ禍によりプロスポーツチームの経営環境の変化を余儀なくされ、これまでに経験のない新たなチーム運営が実施されたことによる、特殊な事例としての貴重な資料になると考えられる。 今年度の研究成果は、コロナウィルス感染症が5類へ移行されことにより、通常のプロスポーツ運営が再開され、当初計画していたフィールド調査を実施することができた。具体的には、日光アイスバックスを対象としたコロナ禍前と同様の観戦者調査を実施することができたことは、昨年度のコロナ禍における調査との比較・分析対象となる貴重なデータを得ることができたことである。また、本研究グループは、スポーツコミッションを設立し、継続的に自転車を活用したまちづくりに取り組んでいる矢板市に着目し、その推進プロセスと事業内容を明らかにすることができた。さらに、スポーツ産業学会第32回大会のシンポジウムでは、「プロスポーツによる地域活性化を目指す山梨県」において、これまで本研究グループで得られた栃木県を事例とした研究成果の知見を広く社会に発信できたことも、本研究の成果であろう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の初年度であった2019年からコロナ禍となり、当初計画していた実際のプロスポーツチームを対象としたフィールド調査等が計画通りに実施できなかったことが「やや遅れている」要因である。2022年より、徐々にプロスポーツチームの活動も通常に戻りつつあり、一部の調査研究を実施できるようにはなってきた。2023年5月には新型コロナウイルス感染症が5類への移行されたことにより、コロナ禍によりやや遅れていた研究活動を再検討し鋭意対応中である。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍により実施できなかったフィールド調査においては、コロナ禍ではあったが2022年度と2023年度では1つのプロスポーツクラブから協力が得られ、調査を実施することができた。2024年年度も継続して実施する予定である。今後は、地域貢献を理念として掲げている4つのプロスポーツチームの活動拠点となる栃木県の事例を中心に、プロスポーツチームの地域活性化戦略とその実施プロセスについて、継続的に研究・調査を進める。また、プロスポーツチームが間接的・直接的なステークホルダーと、これまでどのような関係性を構築し、地域貢献に寄与しているのか検討する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍によりフィールドワークが一部中止となり、予定していた出張・学会に参加することができなかったため。次年度の使用額については、調査用の諸経費と旅費とアウトカム分析関連で必要なOA機器購入として使用する。
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