2019 Fiscal Year Research-status Report
女性アスリートの貧血予防を目指した食事支援アプリの開発:ヘプシジンに注目して
Project/Area Number |
19K11512
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
藤林 真美 摂南大学, 農学部, 教授 (40599396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂根 直樹 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究室長 (40335443)
二連木 晋輔 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究員 (70741156)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 女性アスリート / ヘプシジン / 貧血 / オメガ3系脂肪酸 / スポーツ栄養 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、女性アスリートにおける貧血に着目し、栄養の観点から効果的な貧血対策手法の開発を目的とするものである。このため、日ごろから高強度のトレーニングを継続している方に協力依頼する必要がある。そこで研究協力者の協力を得て、本研究における対象者基準に合致する方々へ申し入れ、本研究に対するご理解および快諾を得た。 研究開始にあたり、倫理申請書類および研究計画書を作成、本学倫理委員会ならびに研究対象者の所属機関における倫理委員会の審査を受けた。両組織における倫理審査の承認は、2020年2月に完了した。承認後、研究協力者に対するインフォームドコンセントのため、研究代表者、研究分担者、そして研究協力者が研究対象者の所属機関に出向き、研究対象者へ研究説明書を配布した上で、研究代表者が口頭にて研究の説明を行った。研究対象者からの質問に研究代表者および研究分担者が回答し、署名による同意を得た。その後、測定日を設定、複数の検査会社の担当者と入念な打ち合わせをして測定に備えた。しかしながら、国内において新型コロナウイルス感染者が出現、徐々に国内へ拡大していった。その状況を鑑みて測定中止の判断をし、現在に至っている。 一方で基礎検討として、血中ヘプシジン濃度を評価するための条件検討を行なった。一般大学生12名を対象に27℃および19℃の条件で空腹時採血を行ない、ガスクロマトフィ法によりヘプシジン-25の評価を行なった。次に、同一被験者を対象に、27℃環境下において午前および午後に空腹時採血を行ない、ヘプシジン-25の日内変動について検討した。その結果、ヘプシジン-25は室温の影響は受けないことが明らかとなった。一方、ヘプシジン-25の日内変動については、午前に比べ午後において78.3%の増加が観察された。この結果は、今後研究を再開する際に必要な条件となる価値ある内容である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究を開始するにあたり、倫理申請書類および研究計画書を作成し、本学倫理委員会ならびに研究対象者の所属期間における倫理委員会の審査と承認を受けた。研究協力者に対するインフォームドコンセントを行い、測定日を設定、準備を進めた。しかし新型コロナウイルスの国内感染者が出現、その状況などを勘案し、学生である研究対象者の健康を第一に考えて、測定の延期を判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染拡大収束が予測できないことから、現段階で研究再開の時期について判断することはできない。今後、新型コロナウイルス感染拡大が収束した後、研究対象者の健康を熟考し、適切な時期に以下の通り再開する予定である。 再度、研究対象者に対するインフォームドコンセントを実施。同意を得られた者に対して、以下の研究および開発を行う。(1)鍛練期および回復期に採血を行い、取得した検体からヘプシジンならびに貧血関連因子について検討、(2)研究対象者に対して、オメガ3系脂肪酸介入研究の実施、(3)(1)および(2)の研究結果を踏まえ、食事アプリの開発 新型コロナウイルスの収束については現在のところ全く予測がつかず、ヒトを対象とした本研究も再開の目処が立っていない。確実な研究遂行のため、場合によっては補助事業期間の延長も考慮して進める予定である。
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Causes of Carryover |
「研究実績の概要」で述べた通り、2019年度には計画していた基礎データの収集を行うことができなかった。今後社会情勢を鑑み、適切な時期に速やかに計画に則った研究を再開、遅延を回復する。
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