2021 Fiscal Year Research-status Report
女性アスリートの貧血予防を目指した食事支援アプリの開発:ヘプシジンに注目して
Project/Area Number |
19K11512
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
藤林 真美 摂南大学, 農学部, 教授 (40599396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂根 直樹 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究室長 (40335443)
二連木 晋輔 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究員 (70741156)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ヘプシジン / 女性アスリート / 炎症 / 貧血 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はヒトを対象とした研究で,対象者の安心安全を最優先している。2021年度は,新型コロナウィルス感染症の感染者数は減少傾向にあったものの,深刻な状況が続き,大阪府に発令されていた緊急事態宣言も9月30日まで延長された。我々の研究グループは,この緊急事態宣言解除後,実験再開を計画し,これまでに実施することができず延期していた実験を少しずつ再開した。女子陸上競技選手を対象に採血を行い,その血液検体から,ヘプシジン値およびフェリチン値などを定量し,体組成との関連について検討した。その結果,ヘプシジン値は体脂肪率が低いほど高い一方で,フェリチン値は体脂肪と関連しなかった。すなわち,痩せているほどヘプシジン上昇リスクが高く,その関連はフェリチンに独立している可能性が示唆された。今後,新型コロナウィルス感染症にかかる状況を鑑み,対象者の安全を確保しながら対象者を増やして,この結果の妥当性を検証するとともに,経年(鍛錬期・試合期・回復期)における食事と貧血状態も加えて調査し,女性アスリートの栄養分野におけるヘプシジン研究基盤の確立を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究はヒトを対象とした研究であり,2021年度前半の緊急事態宣言発令中は,新型コロナウィルス感染症拡大防止を鑑み研究対象者の安心安全を最優先して,研究を延期せざるを得ない状況が続いた。しかしながら緊急事態宣言解除以降,少しずつ研究を再開し,まずは37名の女性アスリートに協力してもらい,予備実験を実施することができた。 また昨年度に実施した研究結果を論文にまとめ,公表した(Frontiers in Nutrition)。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は対象者を増やし,当初計画に沿って女性アスリートの経年(鍛錬期・試合期・回復期)におけるヘプシジン動態を調べ,貧血状態や食事や月経との関連性について明らかにしていく。ただし,ヒトを対象とした研究であるため,とくに新型コロナウィルス感染症対策については,倫理審査計画書の記載事項を遵守し,対象者の安心安全を確保しながら実施する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍による研究遅延のため
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