2020 Fiscal Year Research-status Report
Studies on quantification of skiing and snowboarding based on measurement and analysis information by gliding on actual snow field
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19K11517
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
廣瀬 圭 同志社大学, 研究開発推進機構, 嘱託研究員 (50455870)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | スキー / GPSレシーバ / 慣性センサ / 地磁気センサ / 滑走速度 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウィルスの影響により,スキー場での計測実験を行うことができなかったが,これまでに得られている計測情報を用いた解析を行い,効率の良いターンを行うためには遠心加速度成分が重要であることに加え,膝の屈曲伸展軸以外の方向の関節トルクを用いた膝関節負荷の定量化および負担低減のための方法についての検討を行った. 遠心加速度成分とコリオリ成分に着目した解析では,カービングターンとスキッディングターンを行っているスキーヤーの解析を行った結果,スキッディングターンでは,スキー板の横ずれによって遠心加速度成分が減少しており,滑走速度にも影響を与えていること,カービングターンでは遠心加速度成分が保持されており,滑走速度の減少を抑えていることを確認することができた. また,膝関節負荷を定量化した結果,利き足が外足となるターン時の膝関節トルクに比べて逆となるターンの際の膝関節トルクにおける内外反,回内外トルクが大きく発生しており,ターン仕方によって膝関節への負担が増大することを示した. さらに関節軸を仮想的に拘束した解析を行うことにより,膝関節の負担が低減することを確認することができ,本結果より,雪面反力ベクトルに対して適切な関節運動を行うことができれば,膝関節負荷の低減が行える可能性を示し,スキーでは足部がスキーブーツに固定されていることから,実質的な3自由度関節となる股関節の積極的使用が必要であることを示唆した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウィルスの影響により計測実験が行うことができず,既存の計測情報に依存した解析となっており,当初想定していた追加センサの情報がないまま解析を行っているが,絵新たな知見を用いた解析を展開することができており,スキーターンの定量化するために必要な解析結果が得られている.
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルスの影響が収束しない可能性が高いため,引き続き解析を重視した研究を展開する.これまではスキーを中心に解析を行ってきたが,スノーボードの解析を行い,スキーの解析によって得られた手法の適用とその発展を行うことにより,スキー・スノーボードの両方においてターンの定量化を行う.
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響により,計測実験が難しい状況であったため,センサを用いた検証実験,解析を重視した研究を展開したこと,テレワークによって解析を行う必要あったことから,一部予定を変更し,センサシステムと解析用のPCを購入したこと,消耗品の購入が減少し,成果発表旅費がオンライン開催で不要となったために次年度使用額が生じている. 次年度が最終年度となるが,新型コロナウィルスの影響による計測実験が難しいことを想定し,屋内で検証実験を行うためのカメラやセンサシステムの購入に使用する.また,計測実験が行える場合には,実験を行うこととし,実験遠征費や謝金等を使用する. 成果発表費用については,オンライン開催により旅費が不要になることから,研究の発展に応じて複数のシンポジウムにて発表を行うための参加登録費に使用する.
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Research Products
(5 results)